2010年7月19日 (月)

Word2010

Wordのテキスト更新について、都内で一日かけての編集会議

他県の先生4名と編集担当者との会議。Word2010が出たことで、急遽テキストの更新作業を行うことになった。もちろん、県教委には兼業の申請を出している。私の担当する「DTP的な章」は高校現場での実践報告であり、まとめることで自分の研鑽にもなる。

私自身は、Wordの操作機能を教えるのではなく、普遍的なDTP技術・セオリーを、身近なWordでも実現できるかを紹介することが目的。つまり、情報を伝えるために、一般の商用広告のクオリティを「目指す」意識を育成したい。

Word2010になってベクトル描画(ベジェ曲線)の扱いが楽になった。なんと、オートシェイプもベジェ曲線としてデザインが良くなった上、編集が可能になっている。
逆に不便になってことは、複数のオブジェクトを範囲選択で一括選択できなくなったこと。まあ、オブジェクト毎に表示/非表示ができることになったことで帳消しだろう。

Word2007以来、専門的にDTP機能を紹介する書籍がないので、執筆に責任を感じている。

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2009年7月17日 (金)

色彩検定:テキストを配布

希望者を募って色彩検定のテキストを一括購入した。

冬期試験は11月8日。毎年受験者が増加している。早くから受験を希望している生徒には夏休みから勉強できるようにと配慮した。今年からテキストが改訂となったので、私も3級・2級のテキストを購入した。全体的に読みやすくなった感じ。

色彩検定新テキスト

まずは色名とその由来から覚えなさいとアドバイスして配布した。10月からは定期的に補習を行なっていく。

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2009年1月12日 (月)

図形と画像の処理:メタセコイアの曲面制御

昨日のエントリのコメントを受けて

昨日紹介した生徒作品の中で、1つだけ胴体を1つのパーツの変形で作り上げたものがある。卒業生がこれに気づいてコメントをくれたので、その実態を紹介する。

左はヒゲ以外の全てのパーツに曲面制御(サブディビジョンサーフェス)を施した完成品。右は、胴体の曲面制御をOFFにしたもので、確かに一つのオブジェクトであることが分かる。もとは基本形の直方体のポリゴンを分割したり変形して作り上げている。

完成品 胴体の曲面制御をはずした

同様に、頭の部分、耳の部分の曲面制御をはずした状態を紹介する。

頭の曲面制御をはずした3 耳の曲面制御をはずした

このことから、頭と胴体は別々のパーツであることが分かる。首輪をつけることで継ぎ目を隠している。

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2007年11月13日 (火)

図形と画像の処理:メタセコイアではじめよう

科目「図形と画像の処理」、オリジナルのモデリングの実習。

フリーウェアのMetasequoia LEを使って、モデリングの実習を行ってきた。まずは、ソフト付属の作例データを解析しながら説明、チュートリアルの「手」をつくるまでで2時間。ここまでで、オブジェクトの移動・拡大・回転とカメラワークを身につけた。
次に、入門書籍メタセコイアからはじめよう!の作例クマを2時間かけて一緒に作る。理論的なことも作りながら教えていく。ここでは複数のオブジェクトを効率的に編集する方法や、曲面制御(サブディビィジョンサーフェス)、ミラーリング、環境光や拡散光、シェーディングの基本を学ぶ。

071113metasequoia00

本日は、この5時間目で、いよいよオリジナルのぬいぐるみを作る。予告.として昨年の受講生の作品を見ているので、この1時間でほぼできあがる。写真は、教師卓から見た様子。左のモニターは教師PCの画面であり、クマの作例と、制作上の設定ポイントを表示しており、これが生徒機の間にある中央モニターにも表示されている。右のモニターでは、生徒機の画面を巡回でモニターしており、手前のパネルで操作することができる。作業が進んでくると、生徒の作業状況を順に中央モニターに転送して、モチベーションを高めていく。

071113metasequoia01 071113metasequoia02

1時間でほぼ完成。次回の授業でレンダリングし、相互閲覧をする。
その後、マッピングを教えていくと、ちょうど25日のCG検定を迎える。図形と画像の処理の受講者から10名が、CGクリエイター検定3級にチャレンジする。連日、昼休みに、教えていない部分を補習している。

■クリエイト系の授業では、互いのいいところを学び合わせることが大切。けして、教員がすばらしい作品を作ってみせる必要はない。

■書籍「メタセコイアからはじめよう!」は、メタセコイアで授業を行っている先生が必ずといってもいいほど参考にしている。

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2007年7月27日 (金)

ペルソナ/シナリオ法

26日夜、某検定試験の作問委員会(宿泊研修)に参加。

この作問委員であることは明かしてよいのだが、伏せておく。もちろん、県の教育長に許可を得ており、前後に半日づつ休暇を取って参加する。参加者の中で高校の教員は専任が4名、非常勤講師が1名だった。

通常の作業として作問をすることから学ぶことは多い。情報の常識は日進月歩で変化しているので、常に正解がひとつであるように心がける。また、誰からも誤解されない文章表現も大切。その経験は校内の作問にも活かされている。

今回の研修会は、通常の作問作業ではない。新分野の試験を開発するグループから「ペルソナ/シナリオ法による問題作成」の報告がメイン。今回は新検定を作るにあたって、ターゲットの人物像を1人(ペルソナ)作りあげ、そのペルソナを100%満足させるコンセプトを作りあげたという。そのペルソナには、もちろん架空だが、いかにもありそうな名前と写真、年齢、住所、家族構成、特徴、役割、目標などを具体的な文章で表現している。そしてキャストという、ペルソナに関連する数名の人物像も同様に文章化されている。このペルソナを満足させ、キャストにも好影響を与えるような試験を作るという共通認識ができれば、作問の方針もぶれない。という説明。この方法は、他の作業にも応用できそうだ。

「100%の人を満足させるより、10%の人が100%満足」という言葉が印象に残った。

さて、この「ペルソナ/シナリオ法」を説明した一人は、超難関私立高で情報の非常勤を務めているという。2単位のうちの1単位分を全クラス教えている。その内容は、グループを作ってプレゼンをしていくのだが、その作業から評価までをプロジェクトマネージメントという視点を重視しながら行うという。本校でも、グループ発表と個人発表を併用しながら、企画力やコミュニケーション能力を高めるという表現を使っているが、「プロジェクトマネージメント」という表現でまとめるところがすごい。感動した。

参考までに、ペルソナはVisualBasicの開発者であるアラン・クーパー氏の著書「コンピュータは、むずかしすぎて使えない!」(翔泳社)に紹介されているそうだ。

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