2012年3月 6日 (火)

図形と画像の処理:後期期末試験

期末試験3日目。私が担当する科目が4科目ありました。

「情報A」、「情報B」はペーパーの試験。「DTP入門」は、三つ折りチラシの作品をプレゼンする実技試験。そして「図形と画像の処理」は、作成したムービーの紹介と工夫した点をプレゼンする実技試験。

AfterEffects上の作り込みの説明には、発表者のPCの画面を、生徒間の中央モニターに転送する。声が通るように、マイクを使ってプレゼンする。
また、教員席のモニターに映る画面をビデオ撮影しておく。

プレゼンする生徒 プレゼンする生徒とモニターを撮影する様子

プレゼンの実技試験では、提出したコンセプトシートと、ビデオ撮影を見ながらじっくり評価する。この作業には手間も時間もかかるが、生徒の創作意欲も高まり、教育効果は高いと感じている。

プレゼン試験を行なっている科目では、1年間のプレゼンをDVDに編集して記録しておく。そして、翌年の授業で、その単元のゴールとして紹介する。これが上手く回ってきて、生徒も教員もストレスが少ない。

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2012年2月24日 (金)

図形と画像の処理:Mikotoでアニメ制作

専門教科情報の指導要領科目「図形と画像の処理」。

後期期末試験では、3DCGアニメーションと画像を合成した40秒から60秒のムービーを作成し、4分から5分でプレゼンをする。現在、絵コンテに従って、3DCGアニメを制作中。

絵コンテに従って制作中 ボーン入りキャラクター

ここではフリーソフトのMikotoを利用している。ボーン入りのキャラクターに、キーフレームを設定する。途中は計算により補完される。出力は、連番の画像となり、このままAfterEffectsで使用してもよいが、Webでの使用も考えて、GIFアニメに変換させている。

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2012年2月22日 (水)

図形と画像の処理:校内Webに作品をアップ

専門教科情報の指導要領科目「図形と画像の処理」。

遅れてしまったが、夏から秋にかけてのCG作品を校内Webにアップした。毎年、3作品を前面に出し、リンクで全作品が閲覧できるようにしている。

まずは、POVRayによる3DCG。基本だけ教えて2時間で作成したもの。

ポブレイの作品

次は、メタセコイアで作ったオリジナルキャラクター。表紙は全員の作品を並べたもの。

メタセコイアの作品

それぞれ、過年度の作品を全て閲覧できる。
このギャラリーがあることで、翌年はそのレベルを超えた作品が生まれる。

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2012年2月 1日 (水)

図形と画像の処理:AnaglyphMakerで3D画像を作成

科目「図形と画像の処理」。3年次生最後の授業はアナグリフの3D画像の実習。

この科目は専門教科情報の指導要領科目。2単位で実施しているが、実質は4単位分くらいの内容を扱っている。3年次生には最後になる2時間で、アナグリフ法による3D画像の理論と、実際に3D画像の作成を行なった。

つかみとして、STEREOeYeのサイトにある画像を、同サイトで購入した赤ーシアンのセロハン眼鏡で見させる。驚きの声が聞こえたところで、昨年の受講生の3D画像作品を見せる。これがフリーソフトのAnaglyphMakerで簡単に作れることを伝える。

今までに、MetasequoiaとPOVRayで立体モデルを作成した。それぞれの過去の作品を使って、左目と右目の位置から見た2枚の画像を用意させる。この2つの画像をAnaglyphMakerで読み込んで、ボタン一発で3D画像に合成し、画像として出力する。

用意した画像と出力した画像

メタセコイアで作ったシベリアンハスキーを編集している画面。
AnaglyphMakerの画面

POVRayで作ったシーンを編集している画面。JUNの文字が飛び出して見える。
AnaglyphMakerの画面

ちょうど2種類のソフトの復習にもなった。
3D映画も、左目用と右目用の2種類の連続画像が、スクリーンから眼鏡を通して、指定の一方に届いていることを説明する。さすが、この科目の受講者は理解が早い。

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2012年1月18日 (水)

図形と画像の処理:3DCGと写真の合成ムービー(試験)

専門教科情報の指導要領科目「図形と画像の処理」、定期試験は作品のプレゼン。

科目「図形と画像の処理」では、後期の後半から、3DCGアニメの制作と、写真と合成した映像の作成を扱ってきた。受講者は2・3年次生18名で、毎年抽選がある人気科目。ハードだが、色彩検定やCG検定の受験もサポートするので、特にクリエイター志向の生徒には絶好。

今回の課題は、フリーソフトのMetasequoiaとMikotoで作った、クマと豚の3DCGアニメを、Adobe After Effectsで写真と合成し、トランスフォームを駆使して、10秒から20秒のムービーを作成すること。試験では、作品を開いてタイムライン上の設定を説明し、その後でムービーを2回表示する。これを、1分~1分30秒で行なう。各生徒は、相互評価票に記入し、試験終了時には、相互評価票のデータと、作品プロジェクトのフォルダを提出する。

実技試験の様子を写真で紹介する。

マイクを使って解説 中央モニターに表示してビデオ撮影

基本的には、自分の席で作品を開き、マイクを使ってタイムライン上の工夫を解説する。これを、2人の間にある中央モニターに表示し、発表者以外はExcelで用意した相互評価票に評価とコメントを入力する。

クマと豚の合成ムービー 安田講堂前でだるまさんがころんだ

説明のため過去の試験の様子を見せているので、毎年作品のレベルが上がっていく。今回も、生徒のアイディアに驚く場面が多かった。生徒は互いの工夫を見て、次の作品へのモチベーションを高める。
受講生の皆さん、ご苦労さまでした。


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2011年11月27日 (日)

CGクリエイター検定の校内実施

情報科専門科目「図形と画像の処理」の受講者から9名が受験。校内にて実施した。

CG検定のポスター

「図形と画像の処理」は指導要領科目だが、教科書が発行されておらず、CGクリエイター検定3級のテキストとカリキュラムに沿って理論を学び、フリーソフトやAdobeソフトを活用しながら実習をしている。

この科目は定員は18名だが、毎年抽選になる人気科目。今年は少なく、受講者18名中の9名が受験した。学校の学習環境では学べないこともあり、しばらく補習をしてイメージを獲得させてきた。

結果は如何に?いつも冬休み中に結果が公開される。

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2011年11月11日 (金)

図形と画像の処理:Mikotoで3DCGモーション

専門教科情報の指導要領科目「図形と画像の処理」。応用的内容に入ってきた。

フリーソフトのMetasequoiaを使った3DCGのモデリングの実習が終わり、同じくフリーソフトのMikotoを使った3DCGアニメーションの実習に入る。

初めてのモーションの操作

メタセコイアでボーン入りの豚のキャラクタを用意してある。これをMikotoで開いて、動作のキーフレームを設定していく。後は、タイムラインを補間してモーションが出来る。

今日は、スキニングの理論の説明と初めての操作なので、簡単な動作を設定した。最後の10分は自由に操作させ、相互閲覧によって発想を広げさせました。

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2011年8月 2日 (火)

日本電子専門学校:高校教員対象講習会に参加

2日間の夏季休暇を取って標記の講習会に参加

今年は3講座しかない。省エネ対策のため講座数を最大限に絞ったためだ。各講座に20名ずつの定員がすぐに埋まったという。
初日は簡単な開講式を行う。

開講式

私は「プログラムに役立つアルゴリズム」の講座に参加した。専門学校の情報処理科では、どのように指導しているのか勉強するため。
実際の授業で使う教材のダイジェストで講座が進む。基本的に紙ベースのワークで、予想以上にゆっくりしたペースでとても丁寧だ。我々教員は、自分たちが「分かってしまった」概念は、教え方も雑になりがちだ。先々で高度なことをするためには、最初を丁寧に教えることが必用なのだ。教材も教え方も参考になりました。

16時に講座が終わり、すぐに「3DCG制作」の講座に向かう。この講座の終了後に、希望者対象で「図形と画像の処理」での実践事例を紹介するため。

stereoeyeのサイトからダウンロードできるAnaglyphMakerを使ってアナグリフ方式の3D画像(立体視画像)を作る事例。デジカメで撮った写真画像だけでなく、POV-RayやMetasequoiaで作った3Dシーンから、左目用と右目用の画像をレンダリングして使用する。

アナグリフ法では、赤-シアン、または、赤-青のメガネを使う。講座では赤-青のメガネをセロファンと画用紙で作成していた。写真は、私が持っている赤-シアンのメガネ。

赤とシアンのメガネ

まずは、デジカメの写真を素材にした例
写真の素材を利用

メタセコイアで作った動物のぬいぐるみ(クモ)を素材にした例
メタセコイアの素材を利用

POV-Rayで作ったシーンを素材にした例
ポブレイの素材を利用

いくつかの素材を用意していったので、受講生の皆さんも喜んでくれた。POV-RayもMetasequoiaもサンプルで入っているものを利用すれば、すぐに実験することができる。
ぜひ、生徒にも体験させていただきたい。

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2011年3月 8日 (火)

図形と画像の処理:アニメの合成ムービーのプレゼン試験

残った2年次生8名で、1分ムービーの作品でプレゼン試験を実施。

AfterEffects上で、背景画像とアニメを合成した60秒の作品をプレゼンする。マスク処理やトランスフォームの工夫、トランジションや効果音などを説明し、作品を流す。
プレゼンは、モニターと説明の様子が収まるようにビデオ撮影する。

プレゼンの様子

一通りのワークフローは一斉試験の時期に修得している。その上での作品なので、なかなか面白いアイディアが出てくる。

いくつかの作品は、3月24日の特色科目発表会の幕間に上映する。

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2011年1月28日 (金)

図形と画像の処理:立体写真の編集

赤青メガネとアナグリフメーカーで立体写真を体験した

専門教科情報の科目「図形と画像の処理」、3年次生は今日で最後の授業となる。1時間ではあるが、アバターなどの映画や3Dゲームの出現で今が旬の「3D技術」について触れておく。

人間の目は、左目と右目という2つのカメラから若干差異のある画像を得て、脳はその差異の度合いから立体感を感じ取る。つまり、左目用と右目用の画像が、それぞれに強制的に送り込まれれば立体感を感じてしまう。という話をして、シャッター式や偏光式メガネの理論を簡単に説明した。次いで、暗記本を赤いシートで隠すと、赤い字が見えなくなることを確認して、赤と青のメガネをかければ、赤抜きの画像と青抜きの画像が目に送り込まれることを説明。なるほどと納得してくれるのは、ほとんどの生徒が3D映画の体験があるからだろう。

赤青メガネ

用意したものは、STEREOeYeのサイトからダウンロードしたAnaglyphMakerと、赤とシアンのメガネ。写真では、左が生徒数分STEREOeYeの通販で購入したもの、右はIMAGICA社の見学のお土産。

メガネをかけさせて、STEREOeYeのサイトから立体写真を見せる。生徒は素直に驚きを表現するので、ツカミとして十分の効果。

次に、横に10センチほどカメラをずらして撮った学校の風景写真2枚を提供。これらをアナグリフメーカーに読み込んで、立体写真に合成させる。操作は、ボタンを押すだけ。事前に、適切に立体効果が得られる写真を選んであるので必ず成功する。(撮影には三脚を使うのだが、左右にどれだけ動かすと適当かは、何枚か撮ってみないと分からない)

デジカメ写真を合成

次が本番。
この科目では、POV-RayMetasequoiaというフリーソフトで3D編集を行っている。授業中に作った作品を開いて、カメラ操作により左目用と右目用の画像をレンダリングすることを指示する。アナグリフメーカーで合成して、納得がいく立体効果が得られるまでレンダリングし直させる。
体験的に理論を理解させることができる。

メタセコイアの画像を合成

上はメタセコイアを使った事例。生徒はもっぱらこちらで試行した。
下はPOVRayを使った事例。赤青メガネをかけると、球の前後関係がよく分かる。

POVRayの画像を合成

最後は、全員の画面を順に転送して相互閲覧。生徒は1時間の別世界を満喫したようだ。

授業で扱ってみると、あらためていろいろなことが分かる。
生徒が作った作品は教材として適切だったが、赤い部分やシアンの部分がある場合は、カラーで合成するとうまくいかない。その場合は、白黒写真への合成が良い。
また、球のような物体は効果が薄く、縦で遠近差のある構造物だと効果が高い。

メタセコイアにサンプルで付いているオブジェクトで、グレーで縦構造のものがある。これを使ったものが下の写真。中央の画像が、両側の画像をアナグリフメーカーで合成したもの。

麒麟像の立体写真

ぜひ、赤青メガネで見てください。

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