2012年2月29日 (水)

コミュニケーション:インタビュー実習報告会(年次全体)

2年次の学校設定必履修科目「コミュニケーション」。標記の年次報告会を実施した。

2年次生は、1・2時間目は科目「視点」のプレ探求発表会、3時間目はこの報告会、4時間目は明日の卒業式の予行に参加というスケジュール。通学時の大雪にも関わらず、欠席者がほとんどいない。発表会という機会を通じて成長することは、生徒にとって横浜清陵総合高校の魅力の一つだ。

外は大雪 発表直前の緊張

各クラスでの発表会を経て選ばれた7名が、2年次生全員の前で発表する。インタビュー実習自体がキャリア教育なのだが、他者の体験を聞くことで、さらに広く深い知識を得る。

一人3分という時間を原稿なしで話しきる。クラス発表からさらにブラッシュアップしているので、教員が聞いても面白い。生徒も私語をせず、聞く態度も良い。

報告会全体の様子 舞台の演出

日頃から発表会の演出を工夫しているが、この発表会では、発表者の後ろについ立を置いて舞台のイメージを作るだけ。それだけで、発表者もオーディエンスも意識が高くなる。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年2月 6日 (月)

コミュニケーション:インタビュー実習報告会(クラス内)

2年次の学校設定必履修科目「コミュニケーション」。標記のクラス内報告会を実施した。

総合学科の必履修科目「産業社会と人間」の発展科目として、2年次に2単位の「コミュニケーション」という科目を設置している。この2つの科目の連続性により、社会に目を向け、職業観を持った学習活動を実現している。キャリア教育の王道と呼べると自負している。

この科目の中盤は、進路や興味関心のある分野の社会人にインタビューを行う「インタビュー実習」。話を伺いたい社会人に対して、夏休み中に電話でアポを取り、11月にインタビューを行う。(断られ続けて10名ほどアポを取りなおす生徒もいる)
12月には報告書を作成し、手紙で内容確認と修正を行った。そして最後のハードルが、この「インタビュー実習報告会」。クラスを半分に分け、20名の前で3分間の報告を行う。手持ち資料は許されず、体の前から聞き手の間に遮るものがない。完全にしゃべりだけで伝えるという形式。
教員は端にいて、タイムキーパーだけの脇役。完全に生徒の輪によって発表会の雰囲気が出来ている。発表に詰まる生徒には応援の声も出る。

クラス内発表の様子 クラス内発表の様子

発表中に言葉が詰まり、頭が真っ白になる生徒もいる。席に戻って泣きじゃくる生徒も。
聞き手は体の横に置いた机に評価シートを置き、入れ替え中に評価とコメントを書く。発表者の立場があるこそ、聞き手の立場ですべきことを理解している。聞いている最中はペンを置き、発表者と正対して傾聴する。

発表後に泣きじゃくる生徒も 体の横の机と評価シート

この実習を終えて清陵生になると言われる。この発表で得られる自信はとても大きい。欠席者に対しては、リベンジする機会を与えない。それだけハードルが高い発表会だが、インフルエンザ以外の欠席はまずない。
「産業社会と人間」からプレゼンテーションを繰り返してきているが、発表の度に自分の成長を感じている生徒たち。この発表のチャンスというものを、「教員よりも」理解している。

インタビュー実習報告会のポスター インタビュー実習報告会のポスター インタビュー実習報告会のポスター

■この発表会を盛り上げるために、1週間前から発表会のポスターを校内に掲示している。選択科目「DTP入門」の2年次の受講生が作成したポスター。生徒目線で作られたポスターが至る所に掲示してあり、いやがおうにも真面目に取り組むようになる。このような学習環境のデザインは教員の役目だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年1月30日 (月)

コミュニケーション:インタビュー実習報告会のリハーサル

2年次必履修の学校設定科目「コミュニケーション」。来週の発表会に向けてのリハーサル。

2年次生は、将来の関心に絡んだ社会人に対して、夏休み中にアポイントメントを取り、11月にインタビュー実習を行なってきた。その後、記録集作成のために報告書を作成し、インタビューを受けてくださった方に校閲していただいてきた。その作業がほぼ終了し、最後のハードルである「インタビュー実習報告会」を来週に控えている。

今まで、発表のシナリオを作成してきたので、本日は1時間目に自分でリハーサルを行ない、2時間目には他者と相互にハーサルを行なうというスケジュール。
リハーサルのペア組みだけ指示すると、生徒は自主的にリハーサルを行なう。

リハーサルの様子 リハーサルの様子

来週は、各クラスの出席番号前半と後半に分かれ、20名の中で報告を行なう。持ち原稿なし、演台無しで、一人3分間のスピーチを行なう。1年次の「産業社会と人間」でプレゼンテーション力を鍛えてきたが、さらに「コミュニケーション力」が鍛えられる。この報告実習を終えて清陵生になる、と言っても過言ではない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年1月20日 (金)

DTP入門:年次発表会のポスターをプレゼン(試験)

専門教科情報の学校設定科目「DTP入門」、定期試験は作品のプレゼン。

雪がちらつく本日は、1年次生も含めた定期試験の日。この科目は1・2年次生を対象としているので本日が試験。1年次生は科目「産業社会と人間」の発表会のポスター、2年次生は科目「コミュニケーション」のインタビュー実習報告会のポスターを作成した。この作品を受講生の前でプレゼンすることが試験。

受講生とビデオカメラに向かってプレゼン 中央モニターにはプレゼン中の作品とタイマーを表示

作品データとコンセプトシートのデータを昨日までに提出している。つまり、発表の準備は整っている。一人1分から1分30秒という制限もほぼクリアー。過去のプレゼンのビデオを見せてあるからか、堂々とした発表が目立った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月13日 (火)

コミュニケーション:思い、届け!

2年次必履修の学校設定科目「コミュニケーション」。生徒の手紙を一斉に発送した。

横浜清陵総合高校では、11月上旬に2年次生全員がインタビュー実習を行なう。夏休み中に、進路や興味関心に関わる社会人に電話でアポイントメントを取り、この時期に30分程度のインタビューを依頼する。もちろん、断れることの方が多く、何人目かで初めて受け入れてもらえるのが普通。無事、インタビュー実習を終えた生徒は、その報告書を書きワープロで清書した。この報告書原稿を校長からの依頼文と、記録集への集録許可願いと共に、インタビュー先に郵送した。

郵送書類 発送する封筒

報告書の原稿に間違いはないか、また、記録集に掲載するためには、伏せておくこと、あるいは掲載しないことを確認していただく。年明けまでに返信を依頼するのだが、例年、一部の修正依頼や新たな情報提供の手紙などが送られてくる。

多くの社会人のご協力によって、インタビュー実習が行われ、生徒はキャリア形成を進めることができる。本当の教育は校外にあるともいうが、生徒を校外に繋ぐ役割は教員にあると考えている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年9月26日 (月)

コミュニケーション:思いよ届け!

科目「コミュニケーション」では、インタビュー実習の依頼文書を発送した。

本日より、後期授業が始まった。

インタビュー実習は横浜清陵総合高校のキャリア教育の要。2年次生は、電話を使ってインタビュー先へのアポイントメントを夏休み中に取ることが課題。却下された生徒も9月になって実習の受入れ先を開拓してきた。

科目の概要

インタビューを依頼する日は基本的に11月上旬なので、その一カ月前には正式な依頼状を送らせていただく。本日は、受入れ先に依頼状を送る日。若干名が間に合わないが、校長の依頼状と共に生徒が自筆で書いた依頼状を発送した。

依頼状を入れた封筒 取材コンテとインタビュー台本の作成

授業では、依頼した方とのインタビューを想定して、ポストイットを使った「取材コンテ」を作成。基本の質問をピンク、想定解答と再質問を黄色のポストイットに記入し、インタビューの展開を考えながら配置していく。次に、実際の会話としての「インタビュー台本」を書く。当日はかなり緊張する。最初の挨拶の言葉や、自分が伺いたいテーマの説明から、インタビュー本体の展開、終わりの挨拶の言葉までを記述して考えを整理する。

提出は29日まで。修学旅行の作業もあるので、後期、2年次生はハードなスタート。

来週は、クラスメートとインタビューのリハーサルを行なう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年8月29日 (月)

コミュニケーション:外部講師による特別講義

毎年、夏休み明けの第1回目の授業は多目的ルームで特別講義を受ける。

講師は昨年も好評だった、産業能率大学情報マネジメント学部の柴田匡啓准教授。表情豊かにお話しいただくので、今年はサブスクリーンも活用した。後ろの席からも、講師の表情が見てとれる。

サブスクリーン用のビデオカメラとプロジェクター 後ろの席から見た様子

話していただいた内容は昨年とほぼ同じ。昨年のエントリには書かなかったが、エビングハウスの忘却曲線と、東大の中原淳准教授の言葉

大教室で行われる講義に関しては,『後から講義のあらすじを思い出せる学生は2%,キーワードだけなら思い出せる学生は29%』、つまり残りの70%の学生は,大教室での講義を全く記憶していない。『一斉講義とはすべて忘れられる運命にある』と述べる研究者もいる。
ITProから引用して、本校生徒がこれから行なうインタビュー実習においても、その場のメモと、その日のうちのノート化が必要であることを伝えた。

ここで一つ考察すべき点がある。
用意した時間も講義内容も昨年とほぼ同じであるが、昨年と違って最後にワークの時間を確保できなかった。もしかしたら、表情を映すサブスクリーンを用意したことで講師のモチベーションが高まって、派生した話題も紹介し、その結果予定よりも時間がかかってしまったのかもしれない。

柴田氏は、インタビューの際は「うなづき」やメモを取る姿勢によって、受け手が気持ちよくどんどん話してくれる旨の説明をされた。サブスクリーンの効果から本日の講義を聴いた生徒たちの「うなづき」も良くなり、話しやすかったのかったのかもしれない。
そう言えば、ご自身のインタビュー実践や、生徒が喜ぶアイドルのプロデュースの話題に、力が入っていたかな。

いずれにせよ、講師の表情を映すサブスクリーンに、講義を活性化する効果があることは間違いない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年5月 9日 (月)

コミュニケーション(4)日本語トレーニング開始

2年次必履修の学校設定科目「コミュニケーション」。第4回目の授業。

1時間目は、新しく入る内容「日本語トレーニング」、2時間目は前回までの延長である「コミュニケーションスキルトレーニング」。内容を区別する意味もあり、1時間目はHR教室での座学、2時間目は特別教室にてのワークとなる。

■HR教室にて「日本語トレーニング・聞き書きの体験」
まず、次の項目で「コミュニケーションにおける日本語の重要性」を説明する。
・コミュニケーションの大部分は共通の言語を介して行われる
・日本語を共通の言語として用いる場合
・言語はすぐに習得することはできない

ビジネスの世界では、サラリーマンは「会社の顔」という意識を持つ。
これを、電話の受け答えを例にして学んでいく。
2名の教員が、客と電話に出た社員に紛しての実演を中心に説明をする。
・不適切な応対や誤った敬語の使い方の事例と実習
・電話の内容をメモにして上司に報告する事例と実習
次回からは、「聞き書き」の練習を行うことを予告。

教員2名によるティームティーチング1 電話応対の内容を書きとめる

■多目的ルームにて「コミュニケーションスキル」の実習
今回は、会話における話し手の態度、聞き手の態度がテーマ。

まず、掲示したせりふを、何人かの生徒に「感情を込めて」言ってもらう。同じ言葉でも、言い方によって伝わり方が違うことを実感させる。
あてた生徒が積極的に協力して発言してくれることは、新しく来られた先生方には新鮮に映るようだ。1年次の「産業社会と人間」で鍛えられた成果なのだが、長い目で理解してもらう。この科目「コミュニケーション」でも、生徒の内面の変容を確認することができるから。

次に2人づつの組をつくり、話し手と聞き手に分かれる。
聞き手は室内に残り、指定の内容で相手に質問をしていくミッションを与える。
話し手は室外に集めて、役割カードを示す。部屋に戻ってから、役割にしたがって指定の話題で会話しつつ、聞き手の反応を観察する。
次に、話し手と聞き手が入れ替わり、異なった役割を与えて会話と観察をする。
表情や動作などのことば意外の情報のやりとり(ノンバーバルコミュニケーション)が大切なことに気づかせる。

さらにペアを変えての実習。
聞き手を室外に集めて、聞く態度の役割を示す。1回目はかかわらない態度で、2回目は積極的にかかわる態度というミッション。
話し手は室内に残り、指定の話題で相手に話し続けるというミッションを受ける。
1回目と2回目、それぞれ2分ずつ行うが、部屋の空気は全く異質のものになる。。。
終了後、役割の指示を明かして、話し手の誤解を解く。聞き手役の生徒から手を合わせて「ごめんね!」の声が。

最後の10分は、本日のワークの振り返り。
シートを渡すなり、猛烈な勢いで書き始める。かなりのインパクトがあったことだろう。

役割を演じながらの会話 振り返りシートの記入

担当教員も授業が終わるとヘロヘロ。達成感はばっちりだが。
次回も、日本語トレーニング(聞き書き)とコミュニケーションスキルの実習。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年4月25日 (月)

コミュニケーション(3)話の聞き方・伝え方

2年次必履修の学校設定科目「コミュニケーション」。第3回目の授業。

本日は、午後が面談のため、通常2時間連続の科目だが短縮で1時間。ウォーミングアップの後、2つのワークなので、進行のコントロールが大切。

■振り返りのシェアリング
前回の授業の振り返りシートを返却する前に、何名かの気づきを発表してシェアリングする。気持ちのよい気づきばかりでなく、他者の行動や自分の行動でイヤな思いがあったことも取り上げた。

■ウォーミングアップ
1クラスが円になり、フルーツバスケット。今日は目に見える特徴で行ない、オニには今の気分を語ってもらった。

■話しの聞き方・伝え方「紙をつかって」
B5のわら半紙を配り、教員の指示によって、折り、切り取っていくワーク。作業が終わったら、グループ内で見せ合って結果を比べる。
質問は受け付けず、説明の方法を変えて3回行なう。最初は目をつぶって説明不足な口頭説明、次は丁寧に口頭説明。最後は目を開けて、無口での実演説明。 毎回、結果を比べると。。。

第1回目の結果 第3回目の結果

■話の聞き方・伝え方「背中あわせ・向かい合わせ」
2人組みになり、説明役には複数の図形が配置された紙を渡し、これと同じ図を紙に書くように説明させる。ただし、初回は椅子を背中合わせにして、質問もできないという条件で行う。
次は、向かいあって、目配せなどの説明も加えて行う。
この2つの方法によって、意図の伝わり方にどのような違いがあったか話し合う。

背中合わせで口頭説明 振り返りシートに記入

■振り返り
本日は振り返りのための時間が取れない。時間はわずかでもシートに記入させ、残りは明日までに書いて提出とする。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年4月18日 (月)

コミュニケーション(2)バンガロー殺人事件

2年次必履修の学校設定科目「コミュニケーション」。第2回目の授業。

前回に続きコミュニケーションスキルを高めるための活動。
ひとつ一つのワークには狙いが込められているが、教員からその説明は一切しない。その代わりに、毎回提出される振り返りシートからいくつかを読み上げて、思いをシェアリングしていく。つまり、生徒が活動の中から得た気づきや学び、体験を共有することによって進行していく。

まずは、この後の活動に参加しやすくし、ねらいに沿った効果を高めるための「アイスブレーキング」。今回は、「生まれた月」や「兄弟の数」などでグループを作る「仲間さがし」、フルーツバスケットに似た「ハブ・ユー・エバー」という活動。

早めの休憩時間を取ってから、本日のメイン活動である「バンガロー殺人事件」。6・7名づつのグループを作り、ひとり一人に与えられた情報を元に、事件の新犯人を推理していく。

アイスブレーキング バンガロー殺人事件の開始

一定時間が過ぎると新情報が提供される。また、小さな問題を解決するたびに新情報を得ることができる。

新情報が出た 問題解決のチェック

情報を図にまとめて、真犯人を突き止める。理由と共に、紙に書いて提出。

情報を図にまとめる 真犯人の公表

時間になったら、解答を示します。
今年は、どのクラスも正解率が高いようでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧