3月3日(土)の標記ワークショップで授業実践事例を発表させていただく
東洋大学のW先生の紹介により、日本統計学会統計教育分科会主催で3月2日・3日に開催される第8回統計教育ワークショップにて、授業実践を発表させていただくことになりました。本日は予稿集原稿の締切日。協同して教材開発をしてきた海洋科学高校のW先生にも校閲していただき、4ページの原稿を提出しました。
テープを目分量で10センチに切り、その実測値の分布を調べる。目をつむって感覚の10秒をストップウォッチで計測し、その分布を調べる。という2種類の実習を行なったが、ここではヒストグラムを作って考察する内容だった。
その後、新学習指導要領の「数学I」に「データの分析」の章が設けられ、「箱ひげ図」なるものが登場することが分かった。専門家の間では、「ヒストグラム」「散布図」「箱ひげ図」が分布を利用した3大統計グラフだと言うが、高校の数学教員はほとんど誰も知らないのが現状。
見本に提供された全ての数学Iの教科書を見て、これは教科情報との連携ができると考えた。中には四分位数を求めるExcelの関数を紹介している教科書も。
そこで、上記の実習により得ていたデータを用いて、箱ひげ図を作って比較・考察する実習を行なった。
下はストップウォッチの実習を行なった「情報B:」の2クラスのヒストグラム。
これを箱ひげ図で表すと、
このように、「箱ひげ図」は分布を比較するのに適していることが実感できた。
生徒にとっても、体験的な理解になった。
さらに、テープカットの「情報A」6クラスの分布を箱ひげ図で比較した。
クラスの特徴が顕著に表れている。
以上の授業実践事例、さらにそこから得られたことを報告する。
一例として、テープカットのヒストグラムにおけるビークに表れた特徴について。
本校の授業におけるデータと、夏の情報科全国大会の見にワークショップにおける教員のデータである。担当者間では「どちらとも読めるような場合は区切りのよい数値で読む傾向があるのでは」という仮説を立てている。他校で同様の実習を行なった先生より、同じ傾向が見られたという。
参考までに、ストップウォッチのデータでは同様の特徴は表れなかった。
今回の発表は、日本統計学会の先生方にご意見・ご指導をいただける機会として楽しみにしている。
なぜこの実習を行ない、広めたいのか、という裏事情についても発表する予定です。
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