2012年4月 1日 (日)

情報をデザインする(2)

研究グループの4名で作成した小冊子の第2分冊が発行されました

情報をデザインする

東京書籍のご協力により、フルカラー16ページの小冊子3冊中の第2分冊が3月末に発行され、3月27日の都高情研研究大会でも配布していただきました。今回は、表計算ソフトを使ったグラフの記事が多くなっています。新学習指導要領の「数学I」に出てくる「箱ひげ図」の作り方もあります。

既に発行されていたブルーの冊子と今回の赤い冊子を並べてみました。
最後の分冊は何色になるのだろう。

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2012年3月27日 (火)

都高情研:研究大会に参加

日本電子専門学校を会場にして実施された都高情研研究大会に参加しました。

大貫恵理子氏(NPO著作権教育フォーラム)の講演の後、口頭発表、ポスター発表が行われました。並行して企業展示もあるので資料収集にも便利。毎年、この研究会を楽しみにしています。

参加者は、高校教員が50数名、企業等から30数名というところ。知る限りでは、神奈川から3名、千葉から1名、大阪から1名が参加していました。

会場の様子 模擬授業の様子

会場から参加を募っての模擬授業による授業紹介があり、同じ総合学科としての熱さを感じました。
様々な発表からは、東京の層の厚さを感じます。今後は、新採用の若手の活躍が期待されます。

記録でも活躍する能城先生 ポスター発表

会場提供の日本電子専門学校のパンフレットを見ると、本校出身のWebデザイン科の生徒が株式会社キノトロープに内定していることが分かりました。担当者に伺うと、現1年次生でもかなり頑張っている生徒もいるようです。
夏の教員対象の研修会や、今回の会場提供等、いろいろとお世話になっております。ありがとうございます。

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2012年3月 3日 (土)

第8回 統計教育の方法論ワークショップ

一橋大学国立キャンパスにて。標記の会に午後から参加し、発表させていただきました。

到着すると、次期国際統計教育協会会長のIddoGal 教授の講演が始まったところ。通訳がつく講演は初めて。冊子のレジュメも英語ですが、スライドは日本語版が併用されていて助かりました。
統計学習の実習例や、形式的推論よりも非形式的推論が望ましいことなど、今後の情報教育にも役にたつ知識を得ることができました。

一橋大学の会場 特別講演

私は、「生徒自らが測定したデータの分布を考察する」という題で、小中高大9本の授業実践事例の一つを発表しました。統計の専門家の前で素人が話すということになりますが、開き直って「情報科」としての事例であることを前面に出しました。
10センチのテープカットについては、横浜国大付属中学の先生からも事例が報告されました。この教材は今後も幅広く研究されることと思います。

提出した予稿に、ヒストグラムと箱ひげ図の事例を加えて示しました。箱ひげ図や正規分布(標準と誤差の分布)について専門家からのアドバイスもいただき、いい勉強になりました。
発表を推薦いただきました渡辺美智子先生に感謝いたします。

C県の谷川先生も参加されていました。いつも熱心で感服いたします。

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情報入試フォーラム2012

午前中、標記のフォーラムに参加。早稲田大学西早稲田キャンパスにて

情報の大学入試について共通認識を確立する出発点としての開催。午後は別の予定があり、ご招待いただきましたが、昼までしか参加できませんでした。
本日は他にも研究会が多く開かれているからか、高校の教員は見当たりませんでした。

早稲田大学の筧先生の挨拶の後、慶應義塾大学の村井先生、筑波大学の久野先生の講演。情報の入試問題の模擬試験を実施する構想や、問題の具体例などが示されました。

村井先生の講演 久野先生の講演

興味深く伺う一方、分野としては偏りを感じたのですが、東大の萩谷先生からそれには留意すべきとの発言があり、安心しました。
私に声をかけていただいたのも、それが理由かなと思います。今後、お役に立てれば幸いです。

【3/6追記】日経の「教育とICTOnline」で紹介されています。
大学入試での教科「情報」の採用について討議

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2012年2月18日 (土)

神奈川県情報部会:情報科学系専門学校の卒業研究発表会

今年度第7回の情報部会研究会として、標記の発表会を見学させていただいた

会場は、横浜駅至近の情報科学専門学校横浜西口校。13:00から16:15の卒業研究代表者発表会を見学した後、卒業研究の指導に関して、専門学校の先生方と協議を行なうという企画。
参加者は17名。情報科教員を目指す大学生も参加している。

発表会場の様子 情報部会用の座席

私は5年連続の参加になるが、ほとんどの高校教員は、専門学校の卒業研究発表を見たことが無いであろう。4年制もあるが、短い期間でどれだけ指導されて、何を学んだのか、成長したのかを知ることができる。

動作の実演 質疑応答

スマホやKinectにアイディアを実装した研究が多い。情報分野は技術の進歩が激しいので、その時代の旬のネタの発表が多く、私たちの勉強にもなる。

個別の説明 研究協議の席

講評と表彰で発表会を終え、別室にて発表者から直接説明を受ける。事前に発表を聞いているので、質問もしやすい。
さらに、別室にて、川上教務部長と小野寺先生、相馬先生より卒業研究の指導について説明をいただく。専門学校の先生の工夫や苦労がよくわかりました。総合学科高校の先生は、高校生の課題研究の指導と重ねて質問されていた。

卒業生を送り出す我々にとって、上級学校での学びを理解しておくことは大切。その貴重な機会を提供してくださった情報科学専門学校様には感謝を申し上げます。

■追記
情報科学専門学校の公式ブログの記事
「集大成!!卒業制作展&代表者発表会が開催されました。」

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2012年2月 3日 (金)

統計教育ワークショップの予稿集原稿を提出

3月3日(土)の標記ワークショップで授業実践事例を発表させていただく

東洋大学のW先生の紹介により、日本統計学会統計教育分科会主催で3月2日・3日に開催される第8回統計教育ワークショップにて、授業実践を発表させていただくことになりました。本日は予稿集原稿の締切日。協同して教材開発をしてきた海洋科学高校のW先生にも校閲していただき、4ページの原稿を提出しました。

テープを目分量で10センチに切り、その実測値の分布を調べる。目をつむって感覚の10秒をストップウォッチで計測し、その分布を調べる。という2種類の実習を行なったが、ここではヒストグラムを作って考察する内容だった。

実習の様子

その後、新学習指導要領の「数学I」に「データの分析」の章が設けられ、「箱ひげ図」なるものが登場することが分かった。専門家の間では、「ヒストグラム」「散布図」「箱ひげ図」が分布を利用した3大統計グラフだと言うが、高校の数学教員はほとんど誰も知らないのが現状。
見本に提供された全ての数学Iの教科書を見て、これは教科情報との連携ができると考えた。中には四分位数を求めるExcelの関数を紹介している教科書も。

そこで、上記の実習により得ていたデータを用いて、箱ひげ図を作って比較・考察する実習を行なった。

下はストップウォッチの実習を行なった「情報B:」の2クラスのヒストグラム。
ヒストグラムで比較

これを箱ひげ図で表すと、
箱ひげ図で比較

このように、「箱ひげ図」は分布を比較するのに適していることが実感できた。
生徒にとっても、体験的な理解になった。

さらに、テープカットの「情報A」6クラスの分布を箱ひげ図で比較した。
クラスの特徴が顕著に表れている。
6クラスの比較

以上の授業実践事例、さらにそこから得られたことを報告する。

一例として、テープカットのヒストグラムにおけるビークに表れた特徴について。
ピークの特徴

本校の授業におけるデータと、夏の情報科全国大会の見にワークショップにおける教員のデータである。担当者間では「どちらとも読めるような場合は区切りのよい数値で読む傾向があるのでは」という仮説を立てている。他校で同様の実習を行なった先生より、同じ傾向が見られたという。
参考までに、ストップウォッチのデータでは同様の特徴は表れなかった。

今回の発表は、日本統計学会の先生方にご意見・ご指導をいただける機会として楽しみにしている。
なぜこの実習を行ない、広めたいのか、という裏事情についても発表する予定です。

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2012年1月15日 (日)

昨日の教科「情報」学習成果発表会のDVDを制作

昨日の発表会の記録用DVDを作成した

写真のDVDジャケットは、A4に印刷してトンボで裁断する。DVDは、明日以降、発表生徒と参加校用に複製して配布する。発表した生徒にとっても、教員にとっても貴重な財産になる。

DVDジャケット

DVDには、PremierElementsで書き出したVIDEO_TSフォルダの他、写真やプログラム、発表者のスライドなど、資料を一緒に書き込む。資料が一括して保存されていることが、後の有効活用に繋がる。

DVDの中身

6校から9発表があった。DVD編集をしながら、それぞれの学校によってプレゼンの題材が異なることを改めて実感した。来年のこの発表会では、発表会終了後に、引率教員による研究協議をすべきだと考えた。つまり、そのプレゼンが、どのような背景で、どのような指導のもとで行なわれたのかを報告し合うこと。教員として非常に価値のある研修になりそうだ。

ちなみに、総合学科である本校は、「産業社会と人間」での様々な体験を、その授業内ではグループ発表をし、情報では個人表現をさせるように分業してきた。今回の本校の2つの発表は「事業所見学」から得たこと、感じたこと、提案したいことをプレゼンしたものである。クラス内での相互評価によって候補になった6発表から、ビデオ審査によって選ばれた。2人とも、発表会の参加を伝えると即答でOKだった。

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2012年1月14日 (土)

神奈川県情報部会:教科「情報」学習成果発表会

本日13:30より、神奈川総合高校の会議室にて標記の発表会を実施しました。

発表内容は、各校の教科「情報」の授業活動の中で行われている題材。3分から5分のプレゼンと質疑応答までで10分程度。一応県内各校に案内しましたが、第1回目なので大々的に広報しませんでした。それでも、6校から9組、合計11名参加の発表会になりました。発表のテーマも学校によって様々で、指導する教員にとっても勉強になります。順位を決めるコンテストではなく、学習成果を共有してもらいます。

当初は神奈川総合高校のホールをお借りしてステージでマイクを使ったプレゼンを予定していましたが、観客数も少ないので会場は会議室を借りることになりました。役員は11時に集合して、会場設定と詳細の打ち合わせ。新採用の若手教員も頑張ってくれました。

石井幹事長の挨拶 タイムボードとタイマー・ベル

まず、石井幹事長より挨拶。その後、司会から進行についての説明。1分毎にタイムボードを表示し、4分で一鈴、5分で2鈴。発表者は次の次の発表には必ず質問すること、その他、生徒も引率教員も積極的に質問するようにアナウンスがありました。

質疑応答の様子 司会者席から

どの発表に対しても5件ほどの質問が出ました。そして、誰もがしっかり答えることができました。時には笑いを誘うユニークな応答もあって、フレンドリーな雰囲気になりました。伝えたいことがはっきりしていると、どんな質問に対しても対処できるようです。
休み時間には他校の生徒と会話をして、良い交流ができました。

柏木副部会長の講評 記念撮影

柏木副部会長から講評。そして、記念撮影で終わりました。
企画した研修委員内では、発表会の目的を達成して、まずは成功と判断しました。また、来年、参加者規模が増えた場合は分科会形式が良いかとも考えています。

私はビデオ撮影と記録DVD作成を担当。明日、職場で頑張ります。発表者の皆さん、こうご期待。

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2011年11月19日 (土)

神奈川県情報部会:今年度の研究会のご案内

今年度、すでに3回の研究会を実施した。以後の5回の研究会を紹介します。

当面3回の研究会と成果発表会については、県内の高校にはメールまたはファックスで案内状が送られます。神奈川県情報部会のサイトにて、も同様の内容がアップされていますので、県内を問わず、ぜひご参加ください。申し込みは、各案内にあるメールアドレスへお願いいたします。

■12/21(水)総合学科学習活動成果発表会の見学
  13:00より総合教育センターにて
  総合学科生の発表とスクリーンの演出などご見学ください。
■12/26(月)宇宙航空研究開発機構相模原キャンパス見学会
  13:30より「はやぶさ」で話題になったJAXAの施設を見学します。
■1/6(金)実践事例報告会
  9:30より神奈川総合高校にて
  今年夏の情報科採用試験に現役合格した学生さんの発表もあります。
  発表・ポスター発表の募集もしています。
■1/14(土)教科「情報」学習成果発表会
  13:30より神奈川総合高校にて
  高校生が教科「情報」の授業活動の中で行われている題材でプレゼンします。

年明けに案内いたしますが、今年度はさらに
■2/18(土)専門学校の卒業研究代表者発表会の見学会
  午後、情報科学専門学校横浜西口校にて
を予定しています。プレゼンの技術も高く、研究内容とともに参考になります。
ぜひご予定ください。

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2011年11月14日 (月)

上月情報教育研究助成:研究論文の公開

標題の助成を受けて研究してきた研究論文がWebで公開された

「上月情報教育研究助成事業」助成対象者一覧にて、第17回研究助成の研究論文がアップされた。

今回は、「 高校における情報デザインを研究する会」として、「高校における情報デザイン能力を育成するための実践的授業研究~問題解決型の学習で利用できる教材・授業手法の開発と普及~」というテーマでの研究を行なった。途中、紆余曲折はあったが、研究成果物として3分冊の小冊子を無料発行することができ(現在第1分冊のみ刊行)、情報教育に一石を投じることができたと考えている。

現在、その第2・第3分冊の原稿を校正している。来年からの数学Iで扱う「箱ひげ図」を取り扱う記事もあります。箱ひげ図は現在授業で扱っているので、その実践報告としてまとめている。

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