1年次生全員が25の事業所に分かれて見学に出かけた
「産業社会と人間」の一環で、十分な事前指導の上、本日の事業所見学を迎えた。天気予報も良い方向に外れ、情報の授業で作成した「しおり」を片手に、一日あるいは半日の見学を行った。
私は、9名の生徒を引率して、海洋研究開発機構(JAMSTEC)へ。午前中は横浜研究所、午後は横須賀本部と、盛りだくさんの「本物」の見学と、「そこで働く人」からのお話を伺った。
まず最初に、広報担当の方より、事業の紹介と、「働くことについて」のディスカッションを行った。
もちろん、生徒はこれで将来を研究職や船乗りと決めるわけではない。自分の将来に関心を持つことがこの時期のキャリア教育の目的だ。
次に、スーパーコンピュータ地球シミュレータの見学と説明。免震構造の巨大な建築物に、旧地球シミュレータの3分の1のスペースで2倍以上の速度で計算するシステムがある。上からの見学だが、195億円という金額など、生徒にとっては驚きの連続。

毎年人気のある高圧実験。生徒は思い思いに実験したい物を持ってきている。最初に、JAMSTECが用意しているカップヌードルのカップを使って100気圧に。みるみる縮んでいく様子に感動!
生徒が持ってきた、硬式テニスボール、ソフトテニスボール、スーパーボールを一緒に実験。加圧直後にソフトテニスボールがへこみ、硬式テニスボールが同様にへこむ。スーパーボールは不変。
そのほか、ゆで卵や、造花、生花、石なども実験しました。

昼食後、京浜急行とバスを使って、横須賀本部に移動。
ちょうど寄港していた深海潜水調査船支援母船「よこすか」の会議室で様々な研究船・施設・設備の説明を受ける。午前中は宇宙飛行士の若田光一さんが来ていたという。
本日16時に出港するというので、乗員が準備にかかっていた。
運よく、ブリッジ(操舵室)、調査船からの情報を解析するシステム、エンジン、有人潜水調査船「しんかい6500」の代わりに搭載された深海巡航探査機「うらしま」など、その持ち場の乗員から説明を受けることができた。

「よこすか」から降りて、調整中の本物の「しんかい650」で説明を受ける。現役の操縦士からの説明なので、質問には何でも答えてくださる。
「しんかい2000」も展示されており、生徒からは『映画の場面とそっくり!』という声。事前指導の一環として、「日本沈没」のDVDを見せてきたが、この整備場倉庫での撮影場面を思い出したのだ。この事前指導は効果絶大で、「しんかい6500」のマニュピレータなど、動作が分かっているだけに、質問が出やすかった。

海洋科学技術館で、「しんかい6500」の模擬操縦や展示物見学を楽しむ。
そして、16時。「よこすか」の出港を見送って見学を終了。
一日の見学を案内してくださった広報担当にお礼を言って解散。私にとっても素晴らしい一日でした。
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