産業社会と人間:事業所見学の事前指導
7月6日の事業所見学を前に、訪問先別の事前指導を行った
5・6校時2時間分の事前指導を行う。最近は「キャリア教育」関係の書籍等を読む機会が多いが、体験型の実践を繰り返してくると、必ず「事前指導と事後指導の重要性」に行きつく。一過性の体験だけでは、楽しかっただけで終わってしまうが、教員の伴走による事前指導と、企画をしっかり練った報告会での体験共有など、事後指導によって体験が深化していく。そして、次の体験学習にさらに関心を持っていく。
自分のスキルアップを期待して、私は、3つの事業所の事前指導について企画させていただいた。
グラフィックデザイン事務所「ヘルベチカ」を見学する8名に対しては、日本電子専門学校の出張授業を依頼した。調整いただき、3年前まで3年間、本校の「DTP活用」の講師であった藤井先生が来てくださった。その上、本校卒業生でWebデザイン科に在学している学生も来て、参加したプロジェクトの話しをしてくれた。
デザイナーになるための具体的事例を多く紹介していただき、同席した教育実習生も勉強になったようだ。生徒は、びっしりノートを書いていた。
卒業生は、入学して3カ月だが、立派にプレゼンしてくれて、藤井先生からも「横浜清陵総合高校で育った学生は違う」とお褒めの言葉をいただいた。
海洋研究開発機構を見学する9名に対しては、映画「日本沈没」のDVDから、人間ドラマの部分を飛ばして1時間ほどを見せた。この映画撮影には、海洋研究開発機構の設備がふんだんに使われており、現実とは異なる使い方であれ、「ちきゅう」や「しんかい6500」の可能性を想像するのに役だつ。新採用の先生に、ビデオ操作と事前指導を依頼した。
見学当日には、しんかいの元パイロットが支援母船「よこすか」と実物の「しんかい6500」の案内をしてくださる予定。
29日の事前指導日までに、高圧実験装置で圧力をかける物体を考えてくることを宿題とした。
私が事前指導も担当するヨコシネディーアイエーに参加する15名に対しては、映像が出来るまでのワークフローを説明して、編集以降の部分をヨコシネが担当していることを理解させた。そして「リニア編集」と「ノンリニア編集」を説明。メインの実習は、体育祭の写真からムービーに仕上げてDVD化する作業、そして、競技のビデオからショートクリップの報道用DVDに編集する作業をおこなった。画像の透明度や回転、倍率などのキーフレーム操作、クリップ間のトランシジョン、DVD化するときのチャプタの設定など、普段見ている映像がどのように出来ていくか体験させることができた。
見学当日は、高価な機材をさわらせていただく。操作の意味が分かるように、映像編集の基礎知識を体験させた。
他の教室でも、それぞれの教員が工夫を凝らして、見学先の実習に役立つ指導をされていた。「産業社会と人間」を担当して初めて総合学科の教員に成れると言うが、正にその通り。このような指導を企画していく中で、教員歴の中で最も濃いスキルアップを実感するだろう。
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