産業社会と人間:卒業生の話を聞く
「産業社会と人間」の時間、多目的ルームに卒業生を招いて話を聞いた。
「総合学科で学ぶ」という単元の中で「卒業生の話を聞く」という2時間になる。インフルエンザが流行っているので、集会は好ましくないという見解もあったが、年間計画の授業の一環なので、手洗いうがいの実施と換気に十分気をつけて実施した。
ここしばらくのエントリで今日の授業の準備を紹介してきたのは、火曜の午後に都合が着かない卒業生を、事前に撮影して「ビデオ出演」という形をとるため。ビデオ出演の方法では、「教員が内容を見ているので、生徒に見せる前に事前の説明ができる」というメリットを発見した。しかし、やはり生の参加の方がインタラクティブで面白い。サイドスクリーンには表情を拡大して映すので、後ろの席でも臨場感がある。
生徒には、卒業生が伝えたいメッセージを聞き取って書き、感想を添えるというワークシートを配布した。聞くタイミングと、書くタイミングの区別ができてきた。
1期生で来年教育実習に来る3年生は、高校時代で後悔していることや、清陵のキャリア教育の素晴らしさ、(清陵では普通でも)大学でプレゼン能力を評価されたことを、ユーモアを交えて紹介した。後輩の野球部員をはじめ、多くの質問に答えていた。
同じ1期生で、家庭の事情で就職した女子は、高校時代にインターンシップに参加して良かったこと、コミュ二ケーション能力が大切なことなどを紹介。スライドを使わない口頭でのプレゼンで、生徒に刺激を与えた。
大学の授業から直行してきた2期生。講義が遅れたとの連絡が入り、間に合わないかと心配していた。
この学生は、将来はJRで働きたいという夢を持っており、「産業社会と人間」の事業所見学では相模鉄道、「コミュ二ケーション」のインタビュー実習では、JR職員を訪問。「探求(課題研究)」では鉄道関係のテーマで課題研究をした。そしてAO入試では、大船駅の交通状況の改善をテーマにして合格した。横浜清陵総合高校のシステムをフルに活用して夢に向かってチャレンジしてきた。
6時間目の残り10分から話し始めて、10分の延長になってしまったが、熱心ではぎれのよい説明に、生徒は集中して聞き入った。
回収したワークシートには、どれも枠をはみ出すほどの記述だった。先輩の話から総合学科のシステムを理解し、自身の成長に役立てたいという前向きな意欲が表れている。
予想以上の成果をあげ、生徒だけでなく、参加した教員や校長も喜んでいた。教員の中から、教員研修にしてもよい内容だという評価が出る。
今年は、4月の宿泊研修をはじめ積極的に卒業生を活用しているが、新しく来られた先生方に総合学科の理解を促進するという狙いもある。来てくれた卒業生は敏感に感じ取っているようだ。
授業担当としても、手弁当で協力してくれた卒業生には感謝している。本当にありがとう。
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