情報A/B:事業所見学のプレゼンプロジェクト
1年の情報A/B。7月からのプレゼンプロジェクトが進行中。
総合学科の必履修科目「産業社会と人間(以下、産人)」で、7月に「事業所見学」を行った。見学先を選択して、事前学習/見学/体験のまとめ/報告会という流れだ。25の見学先には、日揮株式会社やホテルニューグランドなど著名な企業も含まれている。産人での報告会は情報・体験の共有を目指す「報告」で、グループ毎でスライドを使って行う。多目的ルームや視聴覚室の4会場に分かれ、事業所からの来賓を招いて盛大に行った。
情報A/Bでは、上記の報告会と平行してプレゼンの指導を行う。
「産人」と「情報」は年間を通して連携しており、本校の総合学科の基盤を築いている。
スライド作成とプレゼンの指導を情報が行う。情報での発表では一人ひとりが「感じたこと」の発表として、産人の報告会とは区別する。
現在、どのクラスもリハーサルのタイミング。
このプレゼンプロジェクトの流れとして、12時間にわたる情報の授業内容を紹介する。
(1)下調べとしおり作り(2時間)
調整により決まった見学先を調べ、Wordで用意したしおりのひな形に埋めていく。画像の取り込み方/Webページなどからの引用のマナーも指導する。
(2)プレゼンとは(1時間)
過去のプレゼンのビデオを見せ、プレゼンとは何か/どのように準備するか/見学時に得てくるべきもの、などを説明する。スライドはあくまでも補助であることを強調する。
(3)スライドの使い方(1時間)
画像のトリミングと取り込みの方法。テキストボックスの扱い。5月の社会人講話の写真を使って、簡単に使い方を説明する。
(4)事業所見学
産業社会と人間の授業として、1日を費やして行う。情報での発表の原稿は夏休みの宿題とする。
(5)プレゼンの企画と絵コンテ(1時間)
プレゼンで伝えたいことを見極めさせる。見学で体験したこと/聞いたこと/感じたこと/提案したいことなどを箇条書きにし、優先順位をつけながら整理させる。伝えたいこと(テーマ)を一言のタイトルで表し、それを伝えるためのストーリーを5枚程度の絵コンテにまとめる。2分30秒から3分の時間をそれぞれの絵に配分させることが大切。
(6)スライドの作成(1時間)
絵コンテを元にスライドを作る。前半はまとめを光らせるための「仕込み」と意識させる。ノートの部分には箇条書き程度を記入。ノート付きで4アップで印刷して持ち帰る。
(7)リハーサル(1時間)
4人グループを作り、司会、計時、発表、役なしで回すことを説明。最初の発表者をPCの前に立たせて、教員の合図で一斉にスタート。中央モニターはストップウォッチを表示することで進行を支援する。コメントを言い合ってシートに記入。一人あたり5分、つまり20分でリハーサルは終わる。その後、改善作業。(このリハーサル時には大半が未完成だが、改善作業の時間で回復させる。生徒は休み時間や放課後にも作業をしている。)
(7)改善作業(1時間)
ノートも完成させる。PowerPointのデータは、発表の前日18時までに提出することを指示。
(8)発表(2時間)
多目的ルームを仕切り、各部屋に20人ずつ座る。会場には椅子を並べ、プロジェクター/スクリーン/PC/ベル/ストップウォッチ/ビデオカメラを用意しておく。計時係、ビデオ係を募集し、最初の発表者を抽選する(以後出席番号順)。発表後、1分弱の評価シート記入時間を取る。1時間で10人を目処に2回で終了。
(9)自分の発表を見る(1時間)
各自のマイドキュメントに、プレゼンの録画のMPEGデータを配布しておく。これを見て自分の発表に対する反省を評価シートに記入する。次に、この動画からベストシーンをセレクトして5枚の画像をキャプチャする。画像の内、1枚を提出する。
(10)相互評価と振り返りレポートの提出(1時間)
相互評価を用意してあるExcelシートに入力して提出。振り返りレポートは、WordでA4用紙1枚にまとめて提出。このレポートには、プレゼンのベストシーンとPowerPointのサムネール画像から数枚をコピーして貼付ける。また、伝えたかったこと/今後への改善点/スケジューリンングの反省、という規定3項目にオリジナルの項目を立ててまとめることとする。
教員側の苦労もある。まず、6クラス×2時間の発表の時間、つまり1週間程度の間、多目的ルームの仕切りや椅子出しと片付けを繰り返すこと。計時と撮影を生徒主体の発表会にするが、後の作業のためビデオ撮影が確実に行われるように注意を払う。このビデオから各自の発表のファイル(MPEG)に名前をつけ、各生徒のマイドキュメントに配布する。最後にMPEGデータをじっくり見て発表の評価を行う。
以上
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