県の公開研究授業(情報第2回)に参加
昨日、7日に続き、県の教育課程研究会研究推進委員会の研究授業に参加
12:30より神奈川総合高校にて、情報部会でも研修委員長としてお世話になっている小澤先生の授業を見学。学校名に「総合高校」と付くが、単位制普通科の超進学校で、90分授業4コマで時間割が組まれている。3校時目の情報Aの授業で、受講者は1年時生と2年次生の30名ほど。
「情報の統合的な処理」の単元で3コマ目の最後。本時の小単元の目標は、
表計算ソフトを使った情報処理の基礎を理解した上で、与えられたデータから目的に応じたグラフを作成するための方法を考える力を養う。また、作成したグラフをプレゼンテーションし、情報伝達の工夫を知る。大変に参考になった授業なので、展開を記録させていただく。
まずは、復習を兼ねてSUM関数と割合の計算、そして、棒グラフと100%積み上げ棒グラフを作成し、並べて比較する。つまり、同じデータでも見た目が変わることを認識させる。このままデータのソートも復習し、グラフに反映されることも知る。
すぐ、本時の内容にうつる。100を超えるテレビCMについて高校生にアンケートを取った結果のデータを使う。CMの商品や会社名はふせてある。4つの観点、「1.好感を与える」、「2.頭にこびりつく」、「3.やめてほしい」、「4.商品が欲しくなった」という項目に投票されていて、いくつかのCMには特徴らしいものがある。
生徒を6つのグループに分けて、それぞれに特徴あるCMを割り当てる。CMの企画担当者の立場になって、グラフを利用して、担当したCMがどれだけ効果的なものだったかを報告用にまとめて発表するというのが課題。
まず、グループ内で発表し合い、その中で最も優れた発表者を選ぶ。次に、グループを代表する発表として、そのグラフと発表を改善する。年次にまたがったグループワークもソツなくこなしている。
短時間の作業のため、発表のシナリオが示されている。
- CM**番について発表します。
- *****という点に注目してグラフを作りました。
- 比較対象は*****を使いました。
- *****ということから、このCMは効果があります。
スクリーンに映したグラフを使って代表者によるプレゼンを行なう。中には3人で発表したグループもあったが、その息のあっていることに驚いた。
90分授業も、最後の振り返りの部分が時間不足だった。後の研究協議で、「発表会感想プリント」と「振り返りシート」を閲覧するが、記入量が少なかったのが残念だが、要点は記入できているのはさすが。
■感想
- メディアリテラシー教育としても通用する、深みのある題材だ。
- グラフの見せ方で、ある程度情報をコントロールできることを認知させた。
- 2項目の得票の和で比較したグループがあったが、この項目間に重みをつければかなりコントロールできそうだ。
- ディベートにも使える発想。
- グループ内発表が十分にリハーサルになっている。
- グラフひとつでプレゼンという形式が新鮮でよかった。
- 発表の型を示すという仕掛けが上手かった。
- 次回の授業での振り返りと講評が楽しみだ。
自分の授業をTTに頼んで来た研究会。事前・事後の負担は大きいが、とても勉強になり、足を運んで見学したかいがあった。このような会に参加者が少ないことは、本当にもったいない。
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