全国大会:大会の様子
いよいよ全国高等学校情報教育研究大会。曇りで気温が低く、過ごしやすい一日。
小池情報デザイン研究室のゼミ生が作ったサインが目にとまる。参加者301名からは、どのように感じていただいただろうか。
私は以前から、情報の大会なのだから「情報」を表現する演出が盛り込まれるのが当然だと考えていた。今回は、小池情報デザイン研究室のご協力により、アートではなく、キチンと情報を伝えるサインができた。発表にも、今後の情報教育の中に取り組まれるであろう「情報デザイン」が随所に盛り込まれて、『Next Stage』のテーマに恥じない大会になったと思う。
右3つの写真は、7号館の各会場前に設置されたサイン。この会場では、今、何が行われているのかが分かるように工夫されている。企業展示、ポスターセッション、分科会と側面はそれぞれ異なる色が塗られ、上部の表示形式も異なる。必要な情報を読み取りやすいように、タイムテーブルの現在の時間帯に赤いマーカーが置かれている。小池ゼミの学生が、巡回しながら移動してくれている。
全体会会場。いよいよ開会という状況。
受付からこの会場に入るためには、演台の脇のドアを開けなければならない。これは、講演される方に迷惑がかかるので、一度外に出て、裏口から入ることになる。普通ならば、案内のために人が立つのだが、小池ゼミの学生が作った案内板の活躍で、みなスムーズに入ることができたようだ。
今回は高校の教員と共同発表という形が2件あった。両名とも「情報デザイン」に関する内容の発表であり、参加者数が多く集まった。私の発表もタイトルが「情報を活用して学校をデザインする」であり、内容は情報デザインと近しいものだと思っている。
(左)横浜デジタルアーツ専門学校の浅野智先生。「情報デザイン教育の提案~専門学校教育の事例から~」というテーマで、HCDプロセスの解説を含み、この分野の教育の必要性を示唆されていた。
(右)武蔵工大環境情報学部の小池星多先生は、「Squeekを使用した教育環境」というテーマだが、「Squeakで学ぼう」の説明以上に今大会のサイン計画の説明に時間をかけて発表された。
(左)「情報デザインワークショップを通して提案する観察法」というテーマでポスター発表をする、神奈川総合産業高校(定)の高田先生。ゼリーの食べ方を観察する中から不自由さを見つけ出し、それを踏まえて製品を提案するというワークショップで得たことを発表されている。
(右)「インターンシップ生からの報告」というテーマで、横浜国大の3年次生の発表。本校での3週間のハードな実習体験をもとに、情報科教職課程の学生のためにインターンシップの道を開いて欲しいと訴えていた。
ポスターセッションは全部で11本あるが、神奈川と横浜で7本を占めている。
(左)「情報機器を使った授業は”有効”か」というテーマで、希望が丘高校の嘉村先生。化学の授業で使う教材をPCで用意すべきか否かを実践研究されている。リンク先では資料をPDFで配布されています。
(右)「アンプラグド教材展示ほか」というテーマで、松陽高校の保副先生。済州島のSSS2008から帰られたばかりでご苦労さまです。
(左)「生徒の興味を引き出すために」というテーマで、共立学園の矢部先生。紙コップとタコ糸を使った糸電話など、つい遊んでみたくなるものが。。。
(右)「理科・数学とのクロスカリキュラム」というテーマで、横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校開設準備室の佐野先生。来年度から開校するスーパーな高校の準備にあたられている。
Q&Aのボードは、小池ゼミの学生がコミュニケーションツールとして考えたコミュニケーションボード。「情報教育における疑問・悩みや質問などに対する意見などを、自由にお書きください」と書かれている。最初はなかなか埋まらなかったが、懇親会直前には随分と埋まってきた。
懇親会は学食を貸しきりで行う。教育関係者111名+小池ゼミの学生9名の参加。右の写真は、学生から一言をお願いしたところ。ゼミ長の福聚くんが代表して、立派な挨拶をしてくれた。学生には作業のために食事が必要ということもあるが、苦労をねぎらうために、参加者からのカンパによって食事が振舞われた。学生らは、膨大な時間と交通費、食費を使ってきているので、とても足りないが、カンパの残金はその足しにしてもらった。本当にご苦労さまでした。
この程度では、とてもお礼にならないが、架空の「情報デザイン」ではなく、実物を作り、その結果を自分たちで観察することができたということは貴重な体験になることだろう。
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