「情報デザイン教育導入ワークショップ」二日目
日本電子専門学校の教員対象講習会の二日目。ワークショップを修了しました。
昨日はデザイン関係の教員3名のところ、本日はさらに2名が加わり、PC作業の補助もしてくださった。今まで何回も参加している講習会だが、今回の手厚い学習環境には感謝しています。スタッフの皆さん、ありがとうございました。
■まずは、昨日の復習を兼ねて「誘目性」の確認。これは、画面や原稿を読む際の目線をどのように誘導するかということで、ビジュアルやテキストのジャンプ率や配色、グループ化などのレイアウトの基本知識が必要だ。特にWebではブラウザウィンドウの大きさという制限、スクロール機能、ナビゲーションの操作性などにより、紙媒体とは違った工夫が必要となる。
■与えられた画像とテキストの要素を、班ごとに指定された導線(ユーザに読んでもらいたい位置の順番)を実現するようなレイアウトを考える。まず個人で考え、相談の上、グループとしてA3用紙にまとめる。
■PC教室に移動し、以後の作業に必要となるPhotoshopの機能を簡単に習う。グループでまとめたラフ案を、各自の画面上で実現していく。
■■ユーザテストを行う。
各班から代表として1作を選ぶ。これを、他の班から1名が誘目性のユーザテストをする。つまり、画面上の要素に見た順の番号を記入していく。プロジェクターで投影して見せるので、それ以外の見方もあることも、参加者は体験する。
その後、被験者により、指定されていた導線がどうであったか、また、それを実現するためにどのような工夫をしたかを説明。難しい導線を指示されていた班は大変そうだった。
■講師の藤井先生より、画面デザインのポイントの説明と、総括した改善のアドバイスを行う。このアドバイスを受けて、全員がブラッシュアップを行う。
■各班の代表作品のリメイクを使い、アドバイスの前後、つまり、ビフォー&アフターの比較をする。どの作品も、アドバイスの効果が表れている。
□この手法は、本校の「DTP入門」「DTP活用」でも使っている。改善を高めるコツは、完成する前に提出させて全員の前で全作品のアドバイスを行うこと。完全にできあがってしまうと、修正する気が減退してしまう生徒がいるからだ。
今回のように、受講者が互いにテストする(評価するとは違う)ことを盛り込めないか、考えていきたい。グラフィック系の授業ならば、「誘目性」という観点で、自分の思いと、他人の見方の違いとして使えそうなことが分かった。。
■いままでの一連の作業のリフレクション(振り返って気づき、学んだことをまとめる)
■■もう一度、情報デザイン教育のカリキュラムの流れを確認し、以上で、2日間のワークショップが修了。この夏の「情報デザイン」関連のワークショップ等の一覧を配布し、実際にWebの画面を紹介。
・8月11日(月)専修大学
情報教育関係者向けワークショップ「体験!情報デザイン」
http://blog.kmhr-lab.com/2008/07/post-109.html
・8月27日~28日 情報デザインフォーラム
横浜ワークショップ2008
http://informationdesignforum.blogspot.com/2008/06/2008.html
・8月29日~30日 専修学校教育振興会
情報デザインカリキュラム開発ワークショップ
http://jken.sgec.or.jp/guidance/index.html
・8月22日 全国高等学校情報教育研究大会
分科会およびポスターセッションにて関係の発表あり
http://www.yc.musashi-tech.ac.jp/~design/nextstage/
■ワークショップの学びの補足情報
・マインドマップの最新情報
http://www.mindmap.ne.jp/
・人間中心設計推進機構(ペルソナと関連して)
http://www.hcdnet.org/index.html
・ソシオメディア(ユーザインタフェース設計)
https://sociomedia.co.jp
◆終了後、池袋で大学時代の友人と待ち合わせ。サンシャイン水族館でマンボウとクリオネを見てから、暑気払い。2晩連続で楽しい思いをし、遅くまでのブログ作業になった。
どこかで休養を入れないとまずいかな~
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
大阪の鶴です。
昨日はお疲れ様でした。先生のお話を伺えてとてもよかったです。
今日学校に出て、先生に教えていただいたブログをさっそく作ってみました。
どの程度更新できるかが問題です。
http://tsuru105.blog7.fc2.com/blog-entry-1.html
ありがとうございました。
投稿: 鶴 | 2008年8月 1日 (金) 17時28分
鶴先生
お疲れ様でした。情報交換できてうれしかったです。
新設ブログを拝見させていただきました。タイトルはどこかで見たような(笑)。サブタイトル「情報デザイン と デザイン教育の関連性を研究」がコンセプトになりますね。
専門教科情報の「コンピュータデザイン」の教科書を執筆しているだけでなく、高校にて講師として指導されている希少な実践事例を、ぜひ報告していただきたいなと、かってに期待しています。
この「コンピュータデザイン」が、次の教育課程の「情報デザイン」という科目に移行する訳ですから。
今後も情報交換、よろしくお願いします。
投稿: VX | 2008年8月 2日 (土) 13時01分