小池情報デザイン研究室「卒業研究展」へ
午後、世田谷ものづくり学校にて、標記卒業研究展を見学
小池情報デザイン研究室は、武蔵工業大学の環境情報学部にある。けして美術系の学部ではないので、一般の学生に「情報デザイン」を指導していることになる。次のカリキュラムにおける、専門教科情報の新設科目「情報デザイン」を先行しているものとして注目している。小池先生は、教科情報の教職課程の担当でもあられる。
今日が最終日で、展示発表の他に、プレゼン発表も行われた。
ポスターセッションの形式の展示発表では、3年次生から修士までが丁寧に説明してくれる。発泡スチロール板に貼られたポスターのデザインも上手いし、モックアップの作品も良くできている。
左の写真は、Squeak チュートリアルサイト「Squeak で学ぼう」を説明している様子。
高校の物理の授業でSqueakを使って波の合成のシミュレーションを体験させるために作ったという。研究テーマは「学習環境のデザイン」ということで、昨年度はSqueakのテキストを作り、今年度は動画付きのサイトを作ってきた。このSqueakを使った授業は東横学園で進行中という。夏の情報科の全国大会ではぜひ発表していただきたい。
右の写真はバスのモックアップ。「コミュニティバスのデザイン」という研究テーマで、高齢化する多摩ニュータウンをフィールドに、コミュニティバスを取りまく人々のネットワークを明らかにし、実際にバスを使う住民の活動からコミュニティバスのあるべき姿を考察している。住民などの話をする際に、この模型があることで、問題点発掘のヒントが得られるという。
この研究のプレゼンでは、横浜デジタルアーツ専門学校の浅野先生からコメントがあった。
何が不便かといっても、インタビューからは得られない情報がある。利用者は不便があっても自然と不便を解決してしまっているので、利用している状況をよく観察することが大切だ、と「民族誌学(エスノグラフィー)」の方法論を紹介した。また、モックアップを使って身体的な体験をしてもらうことも大切、と評価されていた。
浅野先生のエントリもどうぞ。
Squeakを説明してくれる3年次生から、おもしろいPCを紹介してもらった。Wikipedia以外にも多くのサイトで紹介されているが、NPOOLPC(One Laptop per Child )のノートPCで、「XO」、通称「100ドルPC」とも言う。主に発展途上国の子供たちに廉価で使ってもらうために作られたもの。突起部分は無線LANのアンテナで通常はたたむ。電力サービスのない地域でも使えるように人力による電源供給装置も付属している。日本には10台くらいしかないそうだ。
■小池先生には、8月22日に武蔵工大世田谷キャンパスで行われる情報科の全国大会に向けて、ある相談にのっていただいている。とても協力的で、快く引き受けてくださった。感謝!
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