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2007年10月31日 (水)

文化祭の準備

本日の3時間目に机と椅子の移動。その後、文化祭の準備に入る。

担任を持っていない私は、PC教室で、ポスターや食券を作りにくる生徒の面倒を見る。役割分担にはないが、影の仕事として誇りを持っている。

このブログでも何回か紹介しているが、「DTP活用」の授業で技術を習い、「CGデザインI」で腕を磨いている生徒がいる。自宅のPhotoshopで徹夜で描いてきたキャラを、Illustratorで統合しポスターに仕上げている。先日教えた、アピアランスを活用したロゴ。授業の成果が出るのは大変嬉しい。本人の許可を得て、公開する。

まず、10月22日のエントリで紹介した5人組のステージのポスター。トンボで裁断するとB4のポスターになる。
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次は、美術部の展示会(?)のポスター。グラデーションのマスクをかけている。
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技術を磨くための練習にはいいネタだ。まだ2年次生なので、違うジャンルの作品制作も鍛えていきたい。

本校の文化祭は、校内開催が11月2日(金)。一般公開は3日(土)なので、お近くの方はぜひどうぞ。

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2007年10月30日 (火)

プ会9:電気通信大学

昨晩、第9回プログラミング・情報教育研究会に参加。

今回はネットワーク関係の話題、会場は調布の電気通信大学。
17時に横浜を出ても開始の18時には間に合わなかった。今回も高校教員は遅刻が多い。参加者は16人ほど。

071029pu9_01_2(1)早稲田大学におけるネットワーク技術教育
前野譲二氏による、早大全学部の希望者を相手にした授業の紹介。CCNA試験のカリキュラムを利用している。レベル1・2までで情報教育の読み替え科目となるらしく、レベル3・4までの受講者は激減だそうだ。
Cisco の Packet Tracer というネットワークの振る舞いのシミュレータの実演が興味深かった。写真のように、ルータやサーバ、クライアントなどを配置し、アドレス構成の実習や、RIPの振る舞い、Webサーバからページを読み出すまでの手順などを確認できる。Siscoのルータは高くて購入できないので、理論の実習ができるのは助かる。
この講義は、参加したY氏も学生時代に途中まで受講したそうだ。

(2)高校生に情報通信ネットワークを語ろう!
田中洋先生が、生徒が興味をもつように工夫を重ねながら展開している様子を伝える。
AND・OR検索の説明に、神奈川県ホームページの検索方法を利用されている。
また、http://www.keio.ac.jp と http://www.keio.co.jp のセカンドレベルドメインの違いからサイトの違いを判断させるという事例も良かった。

終了は予定の20時を15分ほどオーバー。西調布で鍋を囲むが、こんな日に限って暑い。終バスで帰るが、半袖で十分だった。土曜の台風に続き、異常気象を感じるこの頃である。

【ココログの障害のため、アップが遅れました】

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2007年10月29日 (月)

総合学科校外連携部会

標記の会議に出張。かながわ県民センターにて。

最大の議事は、来年度の夏季公開講座について。
来年度に向けて、総合学科高校と専門学校がタイアップして公開講座を開発していく。
公開講座「DTP基礎」は総合学科教育研究会の主催として開講していたが、来年度からは総専協が主催となる。専門学校の先生に、作品の講評や、配色のアドバイスなどをいただけると生徒の励みになるかと考えた。

新タイプでは、例えば情報活用検定(J検)2級のカリキュラムを利用した、「ITコンピュータ講座」などを構想している。専門学校の施設で行うとネットワークの実習なども質の高いものが期待できる。私はこの開発担当を引き受けた。

その他にも、クリエイト系の講座も開発したいのだが、なにせ夏休みは自分の担当する授業で目いっぱい。来年も情報の教員を目指す学生を招いての授業を予定している。

17時に終了。プ会9に参加するため、調布の電気通信大学に向かう。

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2007年10月28日 (日)

ジョーシン07を終えて

昨日のエントリの続編

■まず、私の発表についての補足

シンポジウムの資料集用に提出した最終原稿(PDF:182.9K)と関東大会でインターンシップ生が発表に使った資料 (PDF:74.3K)をアップします。特に前者は、原稿の差し替えに間に合わなかったようなので。

この資料には含まれていないが、発表時のスライドで、神奈川県内の本校のような総合学科高校と単位制普通科高校の情報の科目設置状況を示した。情報A/B/Cの複数からの選択制と、専門教科情報の科目や学校設定科目からの自由選択制を取り入れている。そして、複数の学校で設置されている科目を挙げて、これらを、新採用教員に求められるスキル、つまり、教員育成の目標レベルとして提案した。

この専門教科情報の科目について大学の先生方に目を向けてもらうことが、私が意図的に盛り込んだことである。学会のいろいろなシンポジウムに参加しても、専門教科情報について話題になったことがないからである。

さらに、学習指導要領解説からの引用

 専門教科「情報」は、高度情報通信社会における情報関連人材の養成の必要性に対応するための教科で、情報産業と社会、課題研究、情報実習、情報と表現、アルゴリズム、情報システムの開発、ネットワークシステム、モデル化とシミュレーション、コンピュータデザイン、図形と画像の処理、マルチメディア表現の11科目から構成されている。
 普通教科「情報」の学習内容をより深めるために、専門教科「情報」の科目の内容が参考になる。また、「情報A」、「情報B]、「情報C」をさらに発展させた学習を行うために、専門教科「情報」の科目を履修させることも可能である。
を示した。情報科学・情報工学系の大学教授が「情報B」に期待していることが、実は、文科省は「普通教科情報」に求めず、「専門教科情報」に託していることが明らかである。

専門教科情報を教えられる教員を育成し、彼らが現場で科目開発していくことも期待している。学校設定科目で単位数を下げたり、短期集中講座で置くなど、時間割上の問題はいくらでも工夫できる。

■持論である「情報のAO入試を実施すべき」ということに絡めて。

AO入試をでは、受験生が与えられたテーマに向けて活動をするが、教員のサポートを受けることが大半だろう。このサポートする過程で、高校の教員のスキルが上がるという副産物があり、これを「狙い」としてAO入試の実施を期待している。

AO入試は、様々な内容が考えられる。しかも、一般試験を作問をするよりも、受験者数は確実だし、少ない労力で高い効果が期待できる。その上、テーマは受験産業が冊子にまとめて配布してくれる。

例えば、「○○を実現するためのアルゴリズムを考えて、発表する」という課題を与えるとする。
受験の条件として、「高校でアルゴリズム(もしくは相当する科目)を履修していること。または、8月○日~○日に本校で行うアルゴリズム講習会に参加すること。」とする。この講習会に、担当の情報科教員も参加しても良い、とすれば、現職教員の養成になお効果が高い。きっと、受験生は鍛えられて伸びるだろうし、専門教科の科目名を出すことで、高校への高度な教育の必要性をアピールすることができる。

偶然、この発想と似た試験に出会った。産業能率大学のキャリア教育接続入試である。本校の生徒も受験しており、3年次団の教員がかなり面倒を見ていた。つまり、このような形態のAO入試の効果は実証済みである。

■高大連携について

発表中にクリアーファイルを回覧し、インターンシップ取り決め書類と、授業の分担表、学生の成果物(新聞と三つ折チラシ)、学生のレポートなどを閲覧していただいた。特に、インターンシップ取り決め書類 (PDF:20.2K)は、都立駒場高校の天良先生から、参考になるとの言葉をいただいた。天良先生も高大連携の企画をされているので、今後も連絡を取り合っていきたい。

■情報科教員の予備軍と会いました。

すでに講師をされている常連の方々の他に、2名の方とお話をした。
一人は、夏のSSS2007で会った静岡県の大学3年次生。おみやげに、静岡県の採用試験の過去問題をいただいた。また、受けるように勧めた基本情報技術者試験には、合格しそうだという報告。ぜひ頑張ってほしい。

もう一人は、初めてお会いする社会人の方で、このブログを見て参加されたという。神奈川の1次試験には合格されている。2次試験の様子を教えていただいた。美術大学出身ということで、「情報デザイン」教育のホープとして期待できる。また、別の日にお会いする約束をした。

◆このエントリでアップしたPDFの印刷を希望される方はご連絡ください。パスワードをお教えいたします。

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2007年10月27日 (土)

高校教科「情報」シンポジウム2007

略称「ジョーシン07」に参加。意見表明の場を与えていただいた。

朝から台風の影響で雨、それでも大学・高校を中心とした関係者が100人弱参加。
今回のシンポジウムは教員養成がテーマ。文科省の淳一情報教育調整官の基調講演、各学会を代表する教授の招待講演、高校・大学からの意見表明、パネルディスカッションという構成。

会場は早稲田大学理工学部。新大久保駅で筧教授と会い、学部内の改組の話を伺いながら会場に向かう。私が学んだ電子通信学科はもう無いが、早稲田電気工学会(EWE)は残っているそうだ。

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総合学科で情報を教える立場から、「教員養成の必要性とインターンシップを利用した教員育成」というテーマで意見表明を行った。前半と後半に分けて概要を紹介する。

(1)教員養成の必要性
■講習で免許を取得した現職教員の力不足は否めない。個人として、資格試験のカリキュラムを利用してバックボーンを鍛え、科目開発をしてきたことを紹介。
■専門教科情報の11科目を俯瞰し、神奈川県の総合学科高校、単位制普通科で実施されている情報関係の科目を紹介。
■神奈川で複数校で実施されている専門科目を挙げた。具体的な科目は、「情報と表現」・「図形と画像の処理」・「マルチメディア表現」・「ネットワークシステム」・「アルゴリズム」・「文書デザイン(商業)」・「プログラミング(商業)」。これらを、新採用教員に求められるスキル、つまり、教員育成の目標レベルとして提案した。
■現状と問題点として、「現職教員の現状」・「教員採用での問題」・「教員採用での今後の期待」・「学生が情報の教員を目指すか?」・「大学の教職課程と担当者の意識は?」を挙げた。

(2)インターンシップを利用した教員育成
■学生をインターンシップに受入れるまでの、工夫と準備を説明。
■今年度のインターンシップの対象(県内の3年次生)・日程・内容・学生の感想を紹介。
■今年参加した学生、見学された教職担当者が、大学内で周囲に与えていく影響。
■「高校生」と「教職を目指す大学生」を教育の場で結びつけるためには、高校と大学の連携が必要。
■応用事例が各都道府県で発生していくことへの期待

実は、この発表の中で、意図的に盛り込んだことがある。この紹介は、明日のエントリに回す。

高校現場からの意見表明として、都立町田高校の小原先生も発表。「高校現場・大学教職課程の実践から」と言うテーマで、教育実習や講師をされている青山学院大学の教科教育法の授業の様子を紹介された。小原先生の行動力にはいつも敬服している。

プログラム最後のパネルディスカッションには、豪華なパネリスト。
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左から、筧先生(早稲田大学)、岡本先生(電気通信大学)、山西先生(富山大学)、堀口先生(常盤大学)。コーディネータは元高校教員の中野先生(千里金蘭大学)。延長しても話が尽きない。

シンポジウム全体に対する個人の率直な感想として、文科省をはじめ、大学教授や各学会では壮大な構想をもたれているようだが、互いにまかせあったりして即効性に欠けているようだ。高校現場で科目開発・科目維持、そして教育実習生の受入れに対処していくためには、草の根の活動でも、すぐにアクションを起こしていくことが必要と考えている。
「情報」について、さらに深く学びたい高校生、教えたい教職希望の大学生、学生を指導する教職課程担当者、教材研究と雑務に苦慮する現職教員、教育レベルを求める各学会、これらをどう結び付けていくかがテーマのはず。主催者の情報処理学会は、本日のシンポジウムの成果をどのようにまとめていくのか、さらに3月に予定されている「ジョーシン関西」にも議論の継続を期待して止まない。
10月7日のエントリでも、本日の意見表明の中でも述べたが、今回のシンポジウムの開催趣旨には感激している。できれば、各学会合同の提言としてまとめることを期待している。

それぞれの発表で質疑応答。進行は少しづつ遅れて、終了は18時。台風で傘もさせない状況だが、シンポジウムの実行委員会の先生や都の高校の先生と懇親会に参加。長い机に筧先生が中央に座った様子に、「構図として」最後の晩餐を連想した。(誤解の無いように)

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2007年10月26日 (金)

DTP活用:フライヤー制作

昨年「DTP活用」を受講した3年次生と、2日間でフライヤーを制作した。

この生徒は、文化祭のポスターも制作したばかり。美術大学でグラフィックデザインを学びたいというので、デッサンの修行などで忙しいはず。それでも、昨日と今日の放課後、一緒に依頼されたフライヤーの制作を手伝ってくれた。

画像はPhotoshopでクリッピングパス、Illustratorで配置、文字はアピアランスで縁取り、という授業で学んだ技術。生徒が大まかなレイアウトをし、私が細部のチェックをしていく。
内容は、舞岡公園の、15周年シンポジウム。本校のN村先生が総合学科の生徒をつれて米つくりの活動を行っている場所。夏のインターンシップでもお世話になっている。小学生と高校生が関わっているので、顔が映らないように、かつ、楽しさが伝わるような写真をレイアウト。文字情報も多いので、A4に収めるのが大変だった。月曜に、N村先生に確認してもらって印刷所に依頼する運び。

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他のPCでは、文芸部の生徒がIlllustratorでハロウィンのイラストを描いている。携帯のマチウケに使うのだそうだ。
DTP活用の受講者が、自主制作をしている場面が増えてきた。まだ技術面では面倒を見れるが、美術系の生徒の作品には関心するばかり。まさに、コンピュータをツールとして使いこなしている。
この様子を見ている1年次生からは、さらに超える生徒が出てくるだろう。蒔いた種が育ってきた。

副校長からは「新聞部を作ったら」と言われたが、文章能力のない私では荷が重過ぎる。とりあえずお断りした。

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2007年10月25日 (木)

中教審:教職員をめぐる状況

中央教育審議会初等中等教育分科会(第55回)・教育課程部会(第4期第13回)合同会議より

今朝の新聞では、「全国学力テスト」の結果ばかりが紙面を埋めている。情報源にしている全国都道府県教育委員会連合会トップページから会議資料を見てみると、「資料5-2 教職員をめぐる状況」が気になった。

資料の目次を記すが、明るい記事はない。

  • 我が国の教育条件は国際水準に達していない
  • 学校現場が抱える問題は年々困難になっている
  • 教員はますます多忙になっている
  • 教員の給与は高くない
  • 教員の人材確保が難しくなってきている
  • 児童生徒1人当たりのコストが高くなっている
私としては、5番目の「教員の人材確保」についてが気になる。全体的に言えることだろうが、特に「情報」に関しては複雑な要因がある。教員を目指す学生がその目的を適えられるように、情報科の教員育成については、かなり積極的なアクションを起こしていく必要がある。魅力的な学校づくりの面でも、国家戦略的な面からも、幅広い知識と向上心のある情報科教員の育成が求められる。

このことは、今週末の高校教科「情報」シンポジウムでも話題になるであろう。
私も意見表明の中で盛り込む予定である。

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2007年10月24日 (水)

情報部会:テスト委員会

標記委員会に出張。マーチングバンド全国大会では2年連続金賞の湘南台高校にて。

新入生に対して実施する「新入生テスト」と、1年間、情報を学んだ成果を問う「完成テスト」。この2種類の試験問題の選択作業を行った。

一昨日のエントリのように、テスト委員からの投票をもとに行うので少し効率が良い。この方法も、回数を重ねて編み出してきた。ただ、委員は忙しい方ばかりなので、投票数が今ひとつ。また、各分野から必要数を選択するのだが、採用数が予定数に満たない分野もある。これは、問題の修正や過去問題の採用で対応していく。

次のフェーズは、候補問題だけを多くの目で見て、不適切な部分をチェックしていくことになる。

無料なので、連絡のあった他都県の高校でも採用していただいている。そのためではないが、より質の高いものに仕上げていき、その過程で、関わる教員の資質が高まる。

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2007年10月23日 (火)

産業社会と人間:科目選択ガイダンス

火曜の午後は、1年次の総合学科必履修科目「産業社会と人間」

本日は3クラスずつに分かれて、5時間目と6時間目を入れ替えて行動した。
火曜午後は2、3年次生全員が選択科目の時間。一方は、選択科目を行っている教室を訪ねて見学を。他方は多目的ルームで、先輩4名の体験談を伺う。

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この時間帯は、専門学校のグラフィックデザインの講師と共に「DTP活用」を指導している。本日は横浜ウォーカーの表紙のノリで、自分の写真と背景画像を組み合わせた表紙デザインを行っていた。授業見学に訪れた1年次生も、インパクトを受けていた。
来年度の科目選択に、さまざまな影響を受けたようで、9月に取った科目選択希望から、かなりずれる生徒も多いだろう。

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2007年10月22日 (月)

情報部会:テスト問題の投票

情報部会の「テスト委員会」による、問題制作の第2フェーズ。

9月26日のエントリのように、「完成テスト」と「新入生テスト」の作問のフェーズが終わり、集まった問題から投票によって問題を選択していく。

今日が投票の締め切りで、先ほど提出した。明後日のテスト委員会で、投票結果をもとに問題選択に着手する。各分野からのバランスを考えながら行う。また、問題文の言い回しが適しているかなど、細かい点まで配慮するので時間がかかる。
不適切な問題を出さないよう、じっくりと練っていく。

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文化祭に向けて

11月3日が文化祭(公開日)。そろそろ生徒が動き始めている。

文化祭まであと2週間。クラスTシャツもデザインが決まり、ダンボール収集など準備活動が目に見えてきた。

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写真は文化祭のメインステージとなる中庭のウッドデッキ。軽音楽部やブラバン、ダンス部の実演で盛り上がる。
早朝から振り付けの練習をしている集団は、どうもダンス部ではなさそう。よく見ると、美術部や茶道部の生徒。有志団体として参加するらしい。目立つ行動に対して拒絶反応が全く無い学校だが、美術部の顧問は恥ずかしがっている。

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2007年10月21日 (日)

神奈川の高校展にて

一日の出張。昨年度から始まった、公立高校と私立高校の合同説明会。

本校では、昨日の神奈川工業高校会場と、本日の金沢総合高校会場に出展(?)した。一足制の学校が会場に選ばれることが多いようだ。本日は、地元密着型であり、公立26校、私立26校の参加と、昨日よりも規模も小さい。各校には教室の半分のスペースが与えられる。

aromaticKamさんの昨日の記事からも、来場者は少ないかと踏んでいた。14時頃で800人だったので、最終的には1000人に届くだろうか。各校は同時に3~4組の説明に対応しているが、午前中は少し待つかぐらいの込み具合。昼からは待ち時間も無くなった。特に、会場校や近隣の高校のブースは遅くまで混んでいた。

私は、会場の運営スタッフとして参加。受付でパンフを配ったり、正門での交通整理、案内係と立ちっぱなしの仕事ばかりでさすがに疲れた。天気が良く、外の仕事も気持ちよかったが、強い日射で眼がやられてしまった。
トシのせいかな?

来週の土曜は、本校独自の学校説明会。
私は、情報科の教員養成と現職研修がテーマのシンポジウムジョーシン07に参加するため、手伝えない。この機会に、情報関係の体験授業を他の先生にお願いできたのは、副産物だった。K藤先生が用意してくださった内容は、「JavaScriptを使った、Webプログラミング超入門」。申し込み数はけっこうあるようだ。

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2007年10月20日 (土)

県立学校公開講座「ワープロDTP」(2)

県民対象の公開講座、2日目

朝7時50分、神奈川高校展の会場に荷物を搬入する。9時から公開講座の授業があり、会場校の神奈川工業高校はちょうど家から職場までの途中にある。制服を着せた人形や学校要覧、チラシなどを担当者に渡す。明日は、別の会場で私も担当する。

公開講座「ワープロDTP」の受講生4名がそろった。学習ボランティアにエントリーしている5名の高校生から、今日は3名が参加。細かい作業なので、4時間、付きっきりで手伝ってくれた。県民の方からも頼られるので、終了時の感想文には充実感が現れている。

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昼すぎからは、午前中の部活動を終えた1年次生が情報の宿題をこなすために現れる。プレゼンの振り返りの報告書を作成していった。

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また、別のPC教室では、明日のAO入試でのプレゼンの練習に励む3年次生。「大船駅のシームレス化」という計画を発表する。私の心の中では太鼓判を押している。

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2007年10月19日 (金)

色彩検定の対策補習

放課後、11月11日実施の色彩検定受験者への補習を行った。

3級に17人、2級に4人が受ける。私が担当する「図形と画像の処理」や「DTP入門」の受講生以外にも、進路先で色彩を扱う生徒などがチャレンジする。「色彩」は美術、家庭科、情報で扱う他、物理、生物、歴史など様々な教科を横断する内容。一般常識として、大人が勉強しても楽しい。

本日の補習内容は、光の物理的側面、目のしくみ、混色、色の心理的効果、視覚効果、PCCSの復習など。説明後、過去問題をときながら定着させる。

補習用の教材は、「図形と画像の処理」のテキスト入門CGデザインの指導者用補助教材、および、日本色研のPCCSのページ、いろのはなしのページ、画像ショップカワチの色立体の見本を利用した。適切な画像があると理解が早い。

次回の補習は、文化祭の代休を利用する。新横浜の横浜デジタルアーツ専門学校に引率し、色調調和、ファッション、インテリアの分野を専任講師に指導していただく。画像ではなく、実物の教具がたくさんあるので頼もしい。

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2007年10月18日 (木)

情報A:事業所見学のプレゼン(4)

先週・昨日の続編。プレゼンを振り返っての報告書を提出する。

プレゼンのビデオからキャプチャした発表時のシーン、プレゼンで使ったPowerPointからスライドのサムネールをコピー&ペーストしたもの。これらの画像を使って、プレゼンの振り返りの報告書を作成して、提出する。
下図はそのイメージ。

報告書の作成は、以前の「社会人講話」はExcelで、今回の「事業所見学」はWordで。本校では、Wordを教えるとかExcelを教える、という扱いは避けている。実際の報告をするために、今回は○○を使う、とする。
個人的には、これが高校で教える「情報デザイン」の第一歩かと考える。

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項目は、「伝えたかったこと」「今後に向けての改善策」「スケジューリングの反省」を必須とし、適宜追加してよい。A41枚に収まるように、各自で書式を考える。作成と提出は、休み時間や放課後を使う。

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上図のように、Wordで作った報告書と、「ファイル>Webページで保存」で作成した、HTMLと画像(.filesフォルダ内)も提出させる。イントラで相互閲覧し、プレゼンで伝えたかったことや改善点などを共有していく。

以上で今年のプレゼン指導の報告は終了。
一連のプレゼン指導のスケジュールは、昨年11月15日のエントリプレゼンの振り返りで紹介している。

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2007年10月17日 (水)

情報A:事業所見学のプレゼン(3)

先週の続編。情報A・Bのプレゼンのビデオから静止画をキャプチャする。

071017情報Aで使っている40台のPC教室の動画編集ソフトはPremiereElements2.0。20台のマルチメディア用の教室には、PremierePro1.5がインストールされているが、こちらはもっぱら「映像メディア表現」の授業で使っている。今回のように、動画から静止画をキャプチャするだけならば、Elementsの方が軽くて良い。
生徒2人の間の中央モニターでの解説もするが、作業手順を記したプリントも配布する。この作業は、ネットワークの負荷が高いので、作業のばらつきが出るからである。

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生徒は、個人のプレゼンのMPEGビデオから、タイムスライダーを操作して、ベストシーンのフレームを5枚書き出す。なぜ5枚も書き出すかというと、発表中の自分のしぐさや表情などをじっくりと観察させるためである。また、思ったよりもアイコンタクトが取れていないことなどを実感してもらう。キャプチャした5枚の中から、最もよいものを提出する。

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提出されたベストシーン画像。クラスを2分割してプレゼンを行うので、会場の様子が異なっていることが分かる。このクラスのそれぞれの会場では、照明が足りなくて表情が見にくかったり、発表者とスクリーンが離れすぎていて、聞き手がスライド中心に見勝ちになってしまいそうだ。

今年初めて情報Aを持たれる先生が3人いる。こうして細かい気遣いを体験的に覚えていく

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2007年10月16日 (火)

和歌山でのセミナーを終えて

先週の土曜日に行ったセミナーの講義について、受講された2名の先生よりメールをいただいた。

071013wakayama03まずは会場校の高橋先生。ご覧の写真を添えてくださった。4年前に私が最初にDTPを勉強した本を紹介しているところ。Word2003までのDTP機能とレイアウトについて学習できる、DTP検定III種の公式ガイドブック。この後、本格的なDTPへの勉強に走るきっかけとなった。

メールでは、講義への好意的な感想と、ブログが情報発信の具体例として参考になったということを連絡してくださった。

もう一人はろう学校の先生。さっそくベクトル描画のさわりを授業で行い、生徒が興味をもってくれたので続編をされるということ。さらにPublisherで学校案内を作ってみたいという報告をいただいた。

早速、ご丁寧な連絡をいただき、恐縮している。この場を借りてお礼を申し上げます。

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2007年10月15日 (月)

DTP入門:広報紙(体育祭)作り

DTP入門の授業では、今週から広報紙作りに入る

DTP入門は2講座持っているが、月曜のクラスは5時間目に名刺を完成し、6時間目途中から体育祭の新聞を作り始めた。出身中学の廊下に本校の行事をアピールする広報紙という設定。とはいっても、まずは素材の写真を閲覧するだけで精一杯。まずはメインにする写真を決めたところ。あと2週間の授業で作り上げる。

例年、この授業で体育祭と文化祭の新聞を作って通年掲示している。その素材として、また卒業アルバム用として、写真部顧問の先生2名がフル活動。2人からいただいた画像は、1,715枚で3.8GB。さすが、写りが違う。
これをセレクトして、私が撮った写真25枚を加えて304枚。色調補正とリサイズして、51MBまで落とした。

私の写真は、2人が撮らなかった早朝のデコレーションパネル。まだ生徒がまばらで、ほぼ全景が写っている。

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2007年10月14日 (日)

ASIA GRAPH 2007 in Tokyo

教材研究のため、秋葉原UDXでの標記展示会に行った

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ASIA GRAPHは過去2回、横浜県民ホールで行われた展示会にも行っている。いつも壁面いっぱいのCGに圧倒される。ソネハチ氏の美少女CGなどはいわゆる萌キャラとは別格だ。また若手クリエイターのショートムービーも楽しめる。

今回は、日本バーチャルリアリティ学会の実演展示が多く、今までとは趣が異なった。

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共に偏光メガネと使うが、写真左は、バンダイナムコゲームスからの、PS3を利用した3Dゲームシステム。右は、ビクターからの3D化システム。どんな2D画像、2D動画でも色調などから奥行き感を算出して立体化する。これが普及すると面白いだろう。

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これらは大学の研究室が出展したもの。左は、マウスがモニター上の画像に触れると、凹凸に応じて50本の突起が指に振動を伝える。右は、ボールの移動によって、画面上の物体が動き、他の物体と接触すると、逆にボールが振動して、手に感触を伝える。

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犬ロボットの後のカメラから撮影がモニターに映っているが、私の顔と目の位置を判断し、矩形で示している。
右は昨年12月26日に行ったスーパーエッシャー展で展示されていたもの。

円を「球面」として無限な正則分割を表現する「円の極限」シリーズは、画面を手でドラッグすると、合わせて画像が移動して、円の縁(無限遠)から限りなく連続した画像が引き出てくる。
その他、SUICA/PASMOを接触させると、最近の移動経路を地図上に表示するものなど、バラエティーに富んだ出展だった。いつもの2倍楽しめた。

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2007年10月13日 (土)

セミナーの講師を

和歌山県にて情報のセミナーの講師を務めさせていただいた

071013wakayama02せっかくだが和歌山城は横を通り過ぎただけ。県立陵雲高校という通信制高校に向かう。校舎は定時制の青陵高校と共用している。
高橋静雄先生が迎えてくださった。とても58歳には見えない元気な方で、囲碁と写真を趣味にしておられる。自作の和歌山の海の物語という写真作品集をいただいた。

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2時間で、すぐに使える内容をという設定。盛りだくさんになるが、4つの実習を用意した。とくに(2)(3)はMS Office でも OpenOffice でも使える。

(1)フリーソフトIrfanViewの活用事例
・画面キャプチャ機能を紹介。操作手順などの教材作成にも便利。早速、本日の実習の記録を、画面キャプチャで自動保存してもらうことにした。
・簡易フォトレタッチ機能を紹介。上の右の写真では、色の三原色のアナログ的説明の事例を説明している。9月12日のエントリの内容。
・ファイルの一括変換機能を紹介。ファイル形式、ファイル名、リサイズの一括変換の機能を紹介。デジカメで撮った画像の整理にも、Web用素材の作成にも役に立つ。

(2)オートシェイプを利用したイラスト
用意したイラストのグループ化を解除して、制作過程を紹介。特にグラデーションの設定で役に立つ、2色の色相・彩度を変えずに明度だけを変更する方法も紹介した。オートシェイプ>線>フリーハンドの使い方も紹介。PowerPoint上で実習を行ったが、Word上で描画する際は、「グリッドに吸着」機能をはずすことを伝え忘れた。図形の調整>グリッド から、下図のようにチェックをはずすと描きやすい。
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(3)ベクトル描画と保存形式
オートシェイプ>線>フリーフォーム を使って、ハートを描く実習。このブログの「Myコンテンツ」に置いた、ハートの描き方イラストをWeb形式で保存を使って説明した。Powepointで実習したのは、WordとExcelでは「図として保存」の機能がないからだ。
ビットマップ形式とベクトル形式の図形の違いを授業で説明する際に役立ててもらうため、特に、頂点の3つの属性について詳しく説明した。

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「頂点を中心にスムージングする」を選ぶと、頂点の両隣の制御点は直線上に並び、かつ頂点からの距離は等しい。
「頂点で線分を伸ばす」を選ぶと、頂点の両隣の制御点は直線上に並ぶ。ただし、頂点からの距離は個別に設定できる。
「頂点を基準にする」を選ぶと頂点の両隣の制御点の位置を独立して自由に設定することができる。つまり、くさび形のコーナーができる。

(4)Office Publisher の操作方法
このソフトは解説本もほとんど無く、Office2007でもリボン化されていないマイナーなソフトだが、WordがDTP用に特化したもので、新聞作成などには大変便利。本校の「DTP入門」「DTP基礎」でも大活躍している。段組を設定するグリッドを説明し、昨日のエントリのように名刺作成にも使えることを説明。さらに、画像のトリミングを実習し、校内新聞での実践事例を紹介した。

智辯和歌山高校からは2名の先生が参加して下さり、特にIrfanViewが役に立ちそうだと感謝された。智辯和歌山では、Vistaに移行しており、Officeは2007でPublisherは入れていないという。幸い、IrfanViewは最新のバージョン4.00からVistaにも対応している。

さらに、ブログのMyコンテンツにある、POV-Ray基礎編チュートリアルについて質問があった。簡単に解説したが、POV-Rayは「図形と画像の処理」の授業で6月扱っており、プログラミングの練習にもなる。夏休みには日本文教出版のIT・Literecy3DCG編からPOV-Rayの実習部分を宿題に出している。

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2007年10月12日 (金)

DTP入門:名刺づくり

通年2単位の科目「DTP入門」、現在、名刺の作成を行っている。

071013_00A4一枚に名刺8枚が印刷できるA-ONEの市販マルチシートを利用している。A4一枚に10枚の名刺が入るものが主流だが、名刺間の余白を確保しなければ、切り取ったときに端まで色を塗った名刺ができない。 名刺は、連絡先などの情報を詰め込み、かつ、自分を印象づける役割を果たす。 小さなスペース(91mmx55mm)の中に、オートシェイプで描いたイラストも入れさせる。 イラスト描きが苦手な生徒は、幾何的な柄を考える。 結構、色についてもこだわる。 高校生にとっての「情報デザイン」の入門としても、名刺は適している。

左図には寸法が記入されているが、右と下の余白が記されていない。Microsoft Office の Publisher を使ってグリッドを設定するためにも、余白の値が必要。まず、この値から計算させる。

余白の設定後、縦2列、横4行のグリッドガイドに間隔値を入れて設定。できた、8つの名刺サイズの区間に、3ミリほど塗りたしを考慮してデザインさせる。

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実際のDTP作業では、このようにトンボを設定し、トンボに合わせて裁断する。

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ポスターや雑誌も、一回り大きな用紙に印刷して裁断することを、この例で説明する。

Publisheの設定が終わると、上のような公式名刺と、自由な私的名刺を4枚づつデザインさせる。今年の私的名刺では、(比較的簡単な)風船を入れたものと花を入れたものを必須とした。指定することで、まず作り上げることを体験させ、残り2枚へのデザインの意欲を持たせる。

活躍するのが、過去の作品。作品からキャプチャして加工した画像が校内サイトで閲覧できる。生徒は、自分の作品もこのように公開されることを理解している。これがモチベーションを高めるようだ。常に、新しいデザインで、過去を超える作品が出てくるのが頼もしい。

過去の例を紹介する。

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このほかにも、自分の似顔絵を入れたりと、多種多様の作品がある。

来週の提出を楽しみにしている。

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2007年10月11日 (木)

CG検定の申込み

後期CG検定、団体受験の手続きを済ませた

10月10日までが校内締切、本日、一括して団体受験の書類を送付した。
「図形と画像の処理」の受講者16名中の10名が、CGクリエイター検定3級を受験。昨年の受講者1名が、CGクリエイター検定2級とWebデザイナー検定2級を受験する。

1月4日のエントリのとおり、昨年度は、CGエンジニア検定に3名が受験して全員合格した。
この結果があっての受検者数の増加だ。11月25日の試験は、本校の後期中間試験の前日でもある。受験者には補習で支援していきたい。

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2007年10月10日 (水)

情報A:事業所見学のプレゼン(2)

昨日の続編。情報A・Bの授業で行ったプレゼン、早速そのビデオを配布する。

2台のHD内臓ビデオEverioMG77(ビクター)が大活躍。
一人ひとりのプレゼンを区切って録画する。これを、USBケーブルでPCに接続すると、

Mov01

この拡張子「MOD」のファイルの実態がMPEGファイル。タイムスタンプで、どのクラスのプレゼンか判断できる。このMODファイルだけを教員機のHDにコピーし、拡張子を「mpg」に変更する。

Mov07

頭部分だけ再生し、誰を映しているか確認して、ファイル名を変更する。

Mov10

このファイル名は、生徒の識別番号と見学した事業所名を含んでいるので、後で活用しやすい。表計算ソフトでファイル名一覧を用意しておくので、ファイル名の変更で貼りつけるだけで済む。

このファイルを、サーバー内の各自のホームディレクトリにコピーして、配布までの作業が終了。生徒がマイドキュメントを開くと、自分のプレゼンのムービーが入っていることになる。

■以上の作業は、1クラス分でも45分程度。楽になったものだ。

この一連の方法はEverioを購入した昨年度から。その前の2年間は、デジタルビデオカメラのミニDVテープから、付属のソフトで、再生しながら手動で切りだしてMPEGに変換して保存。その後、ベストシーン3枚をキャプチャする。ムービーファイル1つと、静止画ファイル3つを、生徒のホームディレクトリーにコピーする。
生徒を鍛えるためにと、1年次生全員分の作業を、冬休みを4日つぶして一人で行っていた。
しかしHD内蔵ビデオが普及し、使えそうになってきたので、3年目のプレゼンの直前、HD内蔵式ビデオを購入してもらった。大正解だった。

ムービーになっていると、後で落ち着いてプレゼンの評価ができるし、生徒自身にも自分のプレゼンを見せることができる。また、次年度の教材としても活躍する。本校の1年次の生徒は、「産業社会と人間」で発表のネタを、「情報」で発表の技術を学んで、発表活動によって互いの体験を教材にして育っていく。このようにして、自分の成長を実感することが、学校への求心力になっている。

■ビデオ撮影の失敗

プレゼンの最中に、スイッチを入れ忘れて撮り直したことは今までもある。しかし、今年は予想外の事件。今回のエントリで使用している画像をキャプチャしたときに気付いた。

ビデオ撮影のモードは、720x480のウルトラファイン/ファイン/ノーマルと、352x240のエコノミーモードがある。画質の差もあるが、ファイル容量の差は5倍以上。240人分の撮影なので、エコノミーモードで行っている。
ファイルサイズはせいぜい50MB程度のはずだが、なんと!昨日のあるクラスのファイルが軒並み200MBだ!みんなそろってそんなに長いプレゼンをするはずはない。

ビデオ本体を確認すると、ウルトラファインモードに変更されていた。上の1つめと2つの画像がそれで、ファイル容量が大きい。3つめの画像は、先週までのプレゼンをエコノミーモードで撮影したもので、明らかに容量が小さい。昨年度は全部で10GBで済んだが、今年はどうなることやら。。。

このファイル容量の違いは、ファイルサーバの負担になるだけでなく、該当クラスの次の授業にも響きそうだ。
次は、相互評価のデータ入力、そして自分のビデオを見て振り返りの作業になる。

ネットワークのトラフィックがどうなるか。。。 非常に心配だ。

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2007年10月 9日 (火)

情報A:事業所見学のプレゼン(1)

情報Aの単元に情報Bも相乗りしてプレゼンの実習

夏休み前、1年次生は「産業社会と人間」で事業所の見学に行った。見学の紹介ではなく、自分が得たものや感じたことを発表するというのが情報の授業でのプレゼンになる。

まずは、見学したこと、聞いたこと、感じたこと、驚いたことなどを洗いざらい記述させる。その中から一番伝えたいことを決めて、一言のキャッチコピー(テーマ)で表す。そのテーマをプレゼンのタイトルとし、その内容が伝わるようにストーリーを考えさせる。展開のために不要なことはバッサリ切らせることで、2分30秒から3分で十分なプレゼンに仕上がる。
リハーサルは4人のグループで行い、相互にアドバイスしてフィードバック。リハーサルも起立させ、教員の合図で一斉に行う。この方法だと、十分にできていない子もアドリブでも行って考えがまとまる。
作り込んで余裕があるクラスはもう一度リハーサルを行う。

本番は、40人のクラスを、多目的ルーム前後に分け、1回10人ずつで2回で終わる。途中、先輩たちのビデオを何回も見せているので、多目的ルームでの発表もスムーズに行う。タイムキーパー、ビデオ撮影は希望の生徒が行うので、教員は、スタートの声掛けだけ。(ビデオが動いているか、聞く態度はどうかと常に気をつっているが)生徒が自主的に運営するようにサポートする。

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本日は、多目的ルームでの発表の様子を紹介するまでとする。
今後、プレゼンの振り返りの授業に入る。

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2007年10月 7日 (日)

高校教科「情報」シンポジウム2007で

10月27日(土)、標記のシンポジウムで意見表明をさせていただく

情報処理学会の情報処理教育委員会が主催。東京農工大の辰己丈夫先生を実行委員長として、今年で3回目のシンポジウム。会場は早稲田大学理工学部、略称は「ジョーシン07」。
大学教授、高校の教員、関連企業だけでなく、これから情報の教員を目指す学生もぜひ参加を。詳細と参加申込は公式ページでどうぞ。

昨年度は、津久井浜高校の深瀬先生がパネルディスカッション「教科情報と教育現場」のパネリストとして参加されたが、神奈川からの参加は知る限り5名程度だった。このようなシンポジウムは神奈川で行われることがないので、いつも参加者が少なくて残念である。話題は、大学入試科目としての情報と、情報処理学会からの新試作教科書の提案、そして直前に発覚した情報未履修問題と2006年問題(現役の大学新入生が情報を履修しているはず)などだった。

この新試作教科書の提案に対し、「教科書の提案も良いが、それを教える教員を育ててほしい」という旨で発言をした。10年で教員の半数が入れ替わる状況であり、質の高い教育を行うためには、大学で体系的に学んだ新採用の投入が必須だからだ。その後、情報処理学会からの提言、『高校教科「情報」未履修問題とわが国の将来に対する影響および対策』に対しての意見をブログに書き、波紋を投じた。当時、すでに情報の教員を目指す学生をインターンシップで受け入れる実践を行って2年目。大学の教職課程の脆弱性に過敏になっていた。

そんな事があったからか、テーマが『教科「情報」の教員養成について』であるジョーシン07では、意見表明の場を与えていただいた。高校現場からは、青山学院大で教科教育法の講師をされている町田高校の小原先生も意見表明をされる。その他の講演者は著名な大学教授ばかりなので、今から緊張している。

今回のジョーシンは情報処理学会だけでなく、他の学会からの参加も呼びかけており、開催の趣旨もうれしい。以下、公式ページから開催の趣旨の後段を抜粋して引用する。

我々は高等学校の教科「情報」に関するさまざまな問題について議論を行ってきたが、これらのシンポジウムを通して、主に大学の理工系学科に関連する教員が多い情報処理学会の立場で、高等学校における「情報」の教員免許養成課程について、議論を行う必要があることが明らかになった。

ただし、教員養成課程は、理工系情報の専門職のための課程のみが関わる内容ではない。教育工学、メディア、教育学などを主たる領域とする大学・学部・学科等でも「情報」の教員養成が行われている。それゆえ、情報処理学会の立場のみの独善的なシンポジウムを行うのではなく、関係学会における著名な研究者を招待講演者として招き、さらに現場の高校教員からの報告を含む多様な意見を聞きながら、バランスの取れた議論を行う場になるように計画をするべきである。

以上の理由により、2007年度においてもシンポジウムを開催し、特に高校教科「情報」に関する専門家、初等中等教育の教員を中心とする教育の専門家、教育ソフトウェア・教育コンテンツ作成に関わる企業の専門家の方々の参加を募って、実り多い議論を実現することとしたい。

先週末、ジョーシン07にて発表するための職務専念義務免除の申請が通った。

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2007年10月 6日 (土)

県立学校公開講座「ワープロDTP」開講

本日より3時間半×全10回の県民対象の講座を担当する

本校では、私が担当する中級講座「ワープロDTP」の他に、「パソコン・インターネット入門」という初級講座も同時開講した。今年から、この公開講座は本務として扱われ、代休を取ることができる。もちろん報酬は無い。

神奈川県生涯学習情報システムのPLANETかながわで、県立高校の公開講座が紹介されており、これを見て申し込む方が多い。

「ワープロDTP」は12名募集のところ、参加は4名で過去3年間で最少。本校の科目「DTP基礎」または「DTP入門」を受講している高校生から、受講者をサポートするボランティアが過去最多の5名。手が余るのももったいないので、2名は「パソコン・インターネット入門」のサポートに派遣した。どうやら重宝されたようで、次回からも呼ばれそうだ。

本日の授業は、通常のワープロの使い方で自己紹介を書き、デジカメで撮った画像を貼りつけ、トリミングした。その後、画像の画素数の話と、Photoshopでの色調補正、ゴミ取り、加工の実習を行う。テキストもあるが、実際にDTP作業をするのは次回から。

年配の方は実に礼儀正しく、学習意欲が高い。毎年、高校生にも好影響を与えてくれる。

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2007年10月 5日 (金)

探求:課題研究をゼミ形式で

3年次の課題研究(科目「探求」)の授業をゼミ形式で

071005tankyuu_s前期末に中間論文を提出した。先週の後期最初の授業にて、今回は中間報告を元にゼミ形式で行うことを予告してあった。この一週間で互いの論文を読み込んだ上で、授業に向かう。情報科学系列では、教員2名に対して9名のグループが2つ。各グループを4人と5人に分け、それぞれが1時間という時間配分。まず今後の研究方法と課題を述べ、他のメンバーと教員から質問・意見・アドバイスを行った。

半数は調べたことを整理して記述しただけだが、サマーアクション(夏休み中の校外活動)を行った生徒は、自分の言葉で意見を述べている。論文を読み込むことで、生徒同士もそれは分かる。最終論文の完成まで1か月余り。それぞれが今後の方針を考えるいいキッカケになったようだ。

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2007年10月 3日 (水)

体育祭

連日の雨模様が明け、曇天ながら体育祭を予定通り実行

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閉会式直前の風景。前列には夏休みも練習に明け暮れた応援団のメンバー。後の応援席には、青・黄・赤の3色のデコレーションパネル。少し寒いくらいだったが、その分生徒はよく動き、PTAからのトン汁の差し入れも大盛況だった。

単位制高校なので、2・3年次はほとんどクラスで行動することがない。誕生日の季節で組みわけしていたが、昨年度よりクラスの行動を増やすために、年次縦割りの2クラスごとの3チームで競技を行うことになった。
今年は女子の騎馬戦が盛り上がり、終了予定時間を30分オーバーしてしまった。

写真部顧問2名が競技中の写真を撮っている。通年の2単位の科目「DTP入門」では、この写真を使って体育祭の新聞を作っていく。この作品を掲示しておくことで、来年度も体育祭への期待を持たせる効果がある。

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これは昨年の体育祭の新聞の掲示。体育祭が近くなると、読者が増える。

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2007年10月 2日 (火)

神奈川県公立学校教員採用試験の結果が公開

昨日のエントリのとおり。本日10時(少し前)よりWeb公開された。

2次選考の合格者の受験番号だけが公開される。合否結果通知書が遅くても届くまで(9日まで)の公開。
合格された方、おめでとうございます。

さて、情報科の合格者は2名。これから一緒に働く仲間として、よろしくお願いします。
4月から教壇に立たれる前に、心配なことがあれば横浜清陵総合高校の五十嵐までご連絡ください。情報部会の仲間とともに、事前にサポートさせていただきます。

【追記】
本校の短期集中講座にインターンシップで参加していた学生も、情報科の教員を目指して頑張っている。ちょうど、その体験についての記事がアップされたので、紹介したい。

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2007年10月 1日 (月)

専門教科情報の科目が明らかに

中教審の報告が続いている。詳しく見ると。。。

高等学校の教育課程の枠組みについて(検討素案)より抜粋

・学校週5日制を基本としつつ、土曜日を活用する場合の留意点等について、明確にする必要がある。

・多くの定時制課程や通信制課程において、卒業までに修得させる単位数を74単位としている現状を踏まえ、国として定める単位数は、引き続き74単位以上とすることが適当である。

必履修教科の在り方
引き続き、必履修教科・科目を設定することが適当。
現行の教科を基本とすることが適当。
現行どおり標準となる単位数を設定することが適当。

専門学科及び総合学科について
○ 農業、工業、商業、水産、家庭、看護、情報、福祉の専門学科においては、我が国の産業経済の発展を担う人材を育成するため、職業に関する専門教育の充実に努めている。一定の専門性を確保するため、専門学科については、引き続き、専門教科・科目を25単位以上、履修させることが適当。

○ 総合学科は、幅広い選択科目の中から生徒が自ら科目を選択し学ぶことを特色としており、将来の職業選択など自己の進路への自覚を深める学習が重視されている。このため、総合学科については、引き続き、「産業社会と人間」を履修させることが適当。


専門高校における職業教育の現状と課題、改善の方向性(検討素案)の「情報」より抜粋

科目構成
科目の新設、名称変更等を行い、現行の11科目を13科目とする。
情報産業と社会、課題研究、情報の表現と管理、
マイニングとソリューション(仮称)、情報テクノロジー(仮称)、
アルゴリズムとプログラム、ネットワークシステム、データベース、
情報システムの開発、情報デザイン、情報メディア、メディアの編集と表現、
情報コンテンツの開発

・新設する科目
「マイニングとソリューション(仮称)」
高度情報人材に求められる、問題の発見力・解決力や自立した行動力をはぐくむことをねらいとする。
「情報テクノロジー(仮称)」
高度情報人材に求められる、情報技術の理論と技術の習得をねらいとする。
「データベース」
システム設計・管理分野を担う高度情報人材に求められる、データベースにかかわる知識や技術の習得をねらいとする。
「情報メディア」
コンテンツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、様々なメディアの特性の理解と処理技術の習得をねらいとする。

削除する科目
「情報実習」
現行の内容である各種の実習は、各専門科目の内容に盛り込んでいく。
「モデル化とシミュレーション」
現行の内容については、新設科目「マイニングとソリューション」に移す。

整理統合する科目
「メディアの編集と表現」
コンテンツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、情報メディアの編集と表現に関わる理論と技術の習得をねらいとし、「図形と画像の処理」と「マルチメディア表現」とを整理統合する。

名称変更する科目
「情報の表現と管理」
高度情報人材の基礎的な能力である、情報の表現力と管理力をはぐくむことに重点を置くこととし、「情報と表現」を名称変更し「情報の表現と管理」とする。
「アルゴリズムとプログラム」
システム設計・管理分野を担う高度情報人材に求められる、アルゴリズムにかわる知識や技術の習得に重点を置くこととし、「アルゴリズム」を名称変更し「アルゴリズムとプログラム」とする。
「情報デザイン」
コンテンツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、情報デザインに係わる理論や技術の習得に重点を置くこととし、「コンピュータデザイン」を名称変更し「情報デザイン」とする。
「情報コンテンツの開発」
コンテンツの制作・発信分野を担う高度情報人材に求められる、様々なメディアと各種ソフトウェアを活用するとともに、知的財産に配慮しつつコンテンツを開発、発信できる能力や態度をはぐくむことに重点を置くこととし、「マルチメディア表現」を名称変更し「情報コンテンツの開発」とする。

■■新しい科目名として「情報デザイン」が。これは、本日早朝のエントリで使っている「万人向けの情報デザイン」を超えた内容。う~ん、リテラシとしての情報デザインのネーミングに困る。


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神奈川県公立学校教員採用試験の結果

いよいよ明日10時。県のサイトで教員採用試験の二次試験の結果が発表される。

神奈川県初の情報科の新採用教員も決まる。3名募集のところ、72人が応募。1次試験を通った10名から選考される。合格者の中には、他県に採用される方もいれば、民間企業に決めた方もいるだろうが、優秀な人材であることは間違いないだろう。

もし、情報で採用される方でこのブログをご覧になっておられる方、またはご存じの方は、ぜひご連絡をお待ちしています。研修として週末の公開講座に参加していただければ最高ですが、情報部会の研究会などにもお誘いしたいと考えています。

実は本校の美術の講師で、明日の合格発表を待っている方がいる。この方は、本校開校時から4年間(つまり私と同時)、芸術表現系列の科目「映像メディア表現」をメインで担当してくださっている。そして、今年からは同じく「コンピュータグラフィックス1」のサブを務めてくださっている。合格を願っているが、後継者を紹介してもらわなければ。。。
この方も「情報デザイン」に興味を持っており、日本デザイン学会にも参加したいと意欲的だ。

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日本デザイン学会情報デザイン研究部会

昨日、13:00~18:00。多摩美術大学上野毛校舎にて

総合学科合同Web作成委員会から、東横線+大井町線で直行。
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この校舎は夜間大学。日曜でもあり、到着したときは閑散としていたが、終了時は多くの部屋に灯りがともって学生が活動していた。

横浜デジタルアーツ専門学校の浅野先生より紹介されて参加。日本デザイン学会では、情報デザイン研究部会の分科会、高大連携プロジェクトには参加したことがあったが、こちらには初めて。

070930design04_2テーマは「情報デザインを教える・学ぶ」。美大以外の大学で、情報デザイン教育を実践されている、武蔵野工業大学環境情報学部の小池星多先生、専修大学ネットワーク情報学部の上平崇仁先生より報告があった。具体的な作品も紹介していただいたので、質疑応答は予定時間をはるかにオーバーする。図は、学生が家から大学まで10分毎に写真を撮り、それを学校からの方角に合わせて繋ぎ合せたもの。
お二人の学部では、情報の免許が取得できる。このようなデザインの知識を持った情報の教員は頼もしいだろう。今後の教員養成についても、協力を求めた。

参加者は13名。美大の先生、一般大学の先生、専門学校の先生、SEの方、グラフィックデザイン会社の方、Adobeシステムズの方と、多彩な顔ぶれ。ディスカッションも話題が尽きない。

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「情報デザイン」には、『デザイナーのためのデザイン』と『万人のためのデザイン』があり、PCがツールとなった現在、後者をリテラシーとしてレベルを確保していくことが必要。これは参加者が共通の認識としてまとめたこと。
一般の大学生だけでなく、高校でもそれは納得できる。Web・プレゼン・DTPなど、デザイナー的センスがなくてもセオリーを知っているだけで、一定のレベルのものができるからだ。

教科情報の新科目「社会と情報(仮称)」では、この内容を体系化して盛り込むと座りが良くなると考える。例えば、DTPの文字組み・レイアウトとWebのCSSは、ひとくくりにできるだろう。色彩も全てに求められる知識だ。

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