大学入試と情報フォーラム2007
10時~17時、東京大学小柴ホールにて。標記のフォーラムに参加
情報処理学会情報処理教育委員会の主催。実行委員は農工大の辰己准教授をはじめとする同学会初等中等教育委員会の方々。

小柴ホールは、もちろんノーベル賞の小柴昌俊博士を記念して建てられたもの。安田講堂の後ろに立つ理学部1号館の2階。周囲の歴史を感じさせる校舎群の中で近代的な様相。素晴らしい会場でのフォーラム。しかし、参加者約60名、高校の教員が10名ほどとは寂しい。
情報の入試がテーマだが、一般の高校教員の関心は薄い。大学の教授は固定の参加者が見込めるが、高校の教員は予想以上に少なかった。先月の神奈川県の情報部会研究大会でも情報の入試をテーマにしたが、いわゆる情報入試界のメジャーではなく、県内の大学の教授を招待することで、身近な印象をアピールしたつもりだ。その前日には東京都高等学校教育研究会でも同じテーマで研究大会が行われているが、様子を伺いたいと思っている。

さて、フォーラムの内容は、韓国の国内事情の発表(スライドはハングル版と日本語版の2本並置)の他、聖心女子大のプレゼン方式、文教大学のAO入試の狙い・内容・結果など、個人的には十分満足した。実行委員の方々による「情報のセンター入試」もどきの提案も興味深い内容。農工大では、全学科で数学2の代替として「情報関係基礎」を受けられるが、普通科高校であっても代替可能であることも確認できた。
■「情報の入試」、「教科情報の内容」については、情報処理学会と高校(教員)現場の間にまだ意志疎通が必要だと感じている。以前のフォーラムでも発言したが、「入試」が良い影響を与える方法として、優秀な学生を育成するため、また高校の教員のスキルアップを啓発するためにも、情報関係の学部・学科ではAO入試を取り入れていただくというのが私の理想なのだが。
高校からは、都立新宿山吹高校の綿貫先生から、現場から見た情報の入試に対する発表があった。残念だったのは、せっかく情報科設置の学校として参加していたので、(専門の)情報科の科目の内容の紹介や、どのような科目のニーズがあるか、などを大学の先生方に報告して欲しかったこと。平成16年に新宿山吹で行われた第1回の専門情報科の研究発表会に参加したが、このときの各校の報告の影響で、私の勉強・科目開発の方向は変わってきたからだ。質問して引き出そうと思ったが、スキが無かった。
思えば、前任校が全日制と定時制を統合して1日12時間のフレキシブルスクールに再編するころから、新宿山吹には10回ほど訪問を繰り返して勉強させていただいた。当時、テニスのダブルスのパートナーであったT中先生が新宿山吹の情報科に勤務していたことが訪問しやすかった理由。
昨年8月の箱根、10月の早大でのフォーラムと、愛知県からお見えになるN西先生、また鳥取からお見えのA利先生のように熱心な高校の先生もいらっしゃる。
N西先生とは、安田講堂地下の学食で「赤門ラーメン」を食べた。麺にもやしとマーボー茄子をかけたもの、大盛で460円。かなりボリュームがあった。
終了後、デジハリ横浜校の授業に向かう。
#翌朝、画像の配置修正と■部分を加筆しました。
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コメント
来場ありがとうございました。そうですね、プログラムが盛り沢山
なので高校からは棉貫先生のプレゼンだけでしたが、五十嵐先生からも
質問などでご発言頂けたらもっと良かっただろうと思います。こういうのは
後から考えると反省すること多しでして… これからもよろしくお願いします。
投稿: 久野 | 2007年6月10日 (日) 16時04分
修正お願いします〜。正しくは「辰己准教授」です。
投稿: たつみ | 2007年6月10日 (日) 19時34分
五十嵐先生、御来場ありがとうございました。
イベントを企画、実施するたびに「ああすればよかった」「こうすればよかった」ということがたくさんでてきます。御指摘頂き、感謝しています。
10月27日のジョーシン07では、五十嵐先生にも御登壇頂けるので、楽しみにしています。
投稿: たつみ | 2007年6月10日 (日) 19時36分
辰己先生、失礼いたしました。修正しました。
デジハリの授業中なので取り急ぎ。
投稿: VX | 2007年6月10日 (日) 20時15分