教育委員会ネットワーク
神奈川県立高校が教育委員会ネットワークとして一元管理されて3年目。
県立高校で接続する全てのPCが、付与されるクラスAのIPアドレスとMACアドレスによって、3つのVLANに切り分けられている。登録外のPCが接続されたり、不審なアクセスがあると、県サイドで検知されて問い合わせが入る。
本校では、2つのVLANを使用している。
1つは生徒用の教育LAN。PC教室や図書室、自習室、ガイダンスルームなど、生徒が扱うPCが接続されている。このネットワークは、県のサーバによるフィルタリングが厳しく、閲覧できないサイトも多い。ブログは全て閲覧できない。当初は見れないサイトがあると苦情が出たが、最近ではセキュリティ教育が浸透してきたからか、苦情の声は聞かなくなった。本校では8か所のPCを開放しているので、管理上、このシステムの恩恵を受けている。
また、校内の措置として移動プロファイルとホームリダイレクトを設定している。生徒はどのPCからログインしても、同じ環境で作業が可能。さらにノートPCが27台、各教室に教育LANのジャックがあるので、接続すればPC教室と同環境。学習環境としては大学に近いだろう。
もう1つは教員用の公務LAN。教員の過半数が各自のPCを申請し、IPアドレスを設定して接続している。生徒LANよりはフィルタリングは緩い。例えば生徒LANと違って、ブログの閲覧は可能であるが、記事を書いたり、コメントを書いたりすることはできない。YahooIDでログインはできてカレンダーは使えるが、メール/ブリーフケースは使えない。私用で使う隙どころか、自分の机に座る時間もない状態なので、苦にはならない。
別途、閉じたLANがあり、こちらでは単位制支援システムが出欠から調査書までを管理している。県立の単位制高校は同じシステムが入っている。
また、事務関係のLANもあり、今年度から人事・給与システムが動いている。出張や休暇の入力を行う。
とにかく、この3年間で業務が一気にネットワーク化された。便利になった反面、台帳管理やプリンタ関係/セキュリティ対策関係など、管理の仕事が担当の数名に重くのしかかってくる。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
こんにちは。こういうシステムの実情とかも大変参考になります。ところで「ブログは生徒には一切見られない」というのはちょっとびっくりしました。私が執筆者してる教科書会社の教科書や副読本にはブログとか結構出て来るので… 見られるとそれだけで問題が生じたりするもんなんでしょうか?
投稿: 久野 | 2007年1月17日 (水) 09時36分
生徒もブログやMixiを使いこなしている時代です。特に携帯でも見れるブログが流行っています。これらが閲覧/投稿できる環境でないことは、授業をする立場としては助かっています。
投稿: VX | 2007年1月17日 (水) 23時29分
さっそく解説ありがとうございます。つまり自分や友人のブログが見られると気が散って授業にならないということですか。そういう時代なんですねえ…
投稿: 久野 | 2007年1月18日 (木) 00時22分
県がどのような理由でフィルタリングしているかは分かりません。しかし、生徒は学校はこういうもの(こうでなければ自分たちの学習環境は守られない)と判断してわきまえているようです。
Mixiに夢中になる生徒も教員もいます。大変親しい教員もMixi中毒から抜けるのに苦労したようです。私にも「あなたは止めなさい」と忠告してくれました。
投稿: VX | 2007年1月18日 (木) 00時54分